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2021年8月14日葉月の弐

埼玉・越谷市
~脱サラお父さんの本気農業~

舞台は埼玉県越谷市。47歳で脱サラ、専業農家となり野菜の直売所を始めた遊佐謙司さん(53歳)と支える真弓さん(52歳)が主人公です。
埼玉県で生まれ福島県で育った謙司さんは、大学を卒業後インテリアメーカーに就職。31歳の時に真弓さんと結婚し3人の娘が生まれました。朝早くから夜遅くまで仕事に追われる日々を送っていた謙司さん。唯一の楽しみが40代になって始めた市民農園での野菜作り。最初は趣味の一つでしたが、「もっと農業を勉強したい」と思い立ち、43歳の時に栃木県の農業大学校で1年間農業の基礎を学びました。更に有機栽培農家の研修にも参加。すると「自然なものを使って野菜を栽培し、それを販売する。その工程が自分に合っている」そう強く感じた謙司さんは、47歳で退職し専業農家になりました。そして去年3月、旧日光街道沿いの古民家複合施設「はかり屋」の一角に野菜直売所『遊佐農場』をオープンしました。
野菜以外に大豆や大麦、小麦など穀物も栽培し、去年からは米作りも始め、忙しい日々を送る謙司さん。支える家族や『遊佐農場』を応援してくれる仲間たちに囲まれ、真面目に、熱く野菜と向き合っています。

木箱が並び、昔懐かしい八百屋を思わせる『遊佐農場』。家紋入り帆前掛けをギュッと結び、おすすめの野菜や調理法などをお客さんに説明する姿はまさに八百屋の大将!謙司さんが手塩にかけて育てたキュウリ、ズッキーニ、トマト、人参などが並び、「どの野菜を食べてもおいしい」とお客さんにも評判です。

野菜の袋詰めや直売所での接客を手伝ってくれているのが、パートスタッフの方々。謙司さん仕込みのセールストークで、野菜の魅力を伝えていきます。夕方になると、パートスタッフに代わって店番をするのが、妻の真弓さん。当初、「農業の手伝いはしない」と言っていた真弓さんでしたが、出来る範囲で謙司さんを支えてくれています。頼もしいスタッフと優しい妻に助けられながら、農業にまい進する謙司さんです。

お店での販売と並行して力を入れているのが野菜の宅配サービス。旬の野菜を5から8種類ほど見繕い、お客さんの要望に合わせて週に1度もしくは隔週で配達しています。去年の冬から利用してくれている髙橋さん。1歳の娘も『遊佐農場』のニンジンが大好きなんだそうです。さらに、レストランからも注文が入るようになり、謙司さんが目指す“地産地消”の輪がだんだん広がっていっています。

野菜だけではなく、小麦も育てている謙司さん。6月に収穫した小麦を持って向かったのは栃木県市貝町の黒澤製麺所。ここで製粉・製麺加工をしてもらい、オリジナルのうどん「越谷黒うどん」を作ってもらっています。様々な小麦を見ている黒澤さんに今年の出来栄えを聞くと、「粒の色、張りがいい」とのお墨付きをいただきました。うどんになるのが待ち遠しい謙司さんです。

楽園通信

遊佐農場(はかり屋内)

謙司さんが丹精込めて育てた野菜を販売しています。
尚、季節や収穫量によって野菜の種類は変わります。
昔ながらの味わいの越谷麦茶は無くなり次第、今季の販売終了です。

越谷麦茶 880円
旬野菜セットの宅配 1,800円~ ※越谷市内のみ

電話:048-940-5474
営業時間:午前11時~午後6時
     水曜日のみ午後4時まで