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2021年3月20日弥生の参

茨城・水戸市
~ 笑顔こぼれるアップルパイ ~

舞台は、茨城県水戸市。駅前から続く目抜き通りでアップルパイ専門店を開いた田中芳子さん(72歳)と長女の雅美さん(46歳)が主人公。
東京都出身の芳子さん。結婚後は茨城県結城市で夫の家業である道具店を支えながら、3人の子どもを育てました。転機が訪れたのは仕事から離れた60代、東日本大震災が起きた2011年でした。県内に住むリンゴ農家の友人から、出荷できなかったリンゴが送られてきたのです。「愛情一杯に育ったリンゴを生かしたい」と、芳子さんはアップルパイ作りを始め、次第にのめり込んでいきました。試行錯誤を繰り返したアップルパイは周りの人たちの評判に。そこで2012年、自宅の庭にテイクアウトのアップルパイ専門店『YOCICOTAN (ヨシコタン)』をオープン。お店に通ってくれるお客さんの姿を見て、娘の雅美さんもサポートを決意しました。3年後にはイートインができるお店にしようと、家族で水戸市へ引っ越し、『YOCICOTAN Cafe (ヨシコタンカフェ)』を開店。更により多くの人を迎えられる店舗でチャレンジしたいと考えた芳子さんは、71歳で銀行の融資を受けることに。そして2018年5月、水戸駅近くの商店街に2度目の移転。『YOCICOTAN Cafe』は新たな一歩を踏み出しました。
10年前、友人から受け取ったリンゴを生かしたいと始めたアップルパイ作り。芳子さんと雅美さんの願いは一つ「アップルパイでみんなを笑顔にしたい!」。そんなお2人の奮闘ぶりと、支えてくれる地域の方々やお客さんとの交流を紹介します。

『YOCICOTAN Cafe』のアップルパイは6種類。砂糖ではなく、メープルシロップを使ってリンゴを煮ています。シナモンの“有り”と“無し”を選べる「ピュアプレーン」は、リンゴ本来のおいしさを感じられるとお客さんから好評です。他にも、季節限定のクルミが入ったものやクリームチーズが入ったアップルパイなど、どれもリンゴとのハーモニーが抜群です。

営業が終わり、お2人は2階へ。芳子さんはかねてから、地元で活躍するシンガーソングライターの磯山純さんに、空いていた2階をスタジオとして貸しています。去年までアップルパイ教室を開いていた芳子さん。磯山さんの機材を借りてオンライン教室を始めようと考えました。「とにかくやってみるってことが大事」と、磯山さん。みんなの助けを借りて、新たなことにチャレンジしています。

お2人は地元で評判の玉子の直売所に買い出しにやってきました。純国産の鶏「もみじ」が生んだ卵。黄身の濃さが格別なこちらを、カスタードクリームに使ってみることに。翌朝、出来上がったカスタードクリームとリンゴを生地で包んでから焼いた後、さらにカスタードを詰めてみました。名付けて「W (ダブル)カスタードアップルパイ」です。

この日、試作した「Wカスタードアップルパイ」を持って芳子さんと雅美さんが向かったのは大子町。リンゴ農家の斎藤祐子さんを訪ねました。10年前の震災の時、芳子さんがアップルパイを作るきっかけをくれたリンゴは、祐子さんが送って下さったものでした。「人と出会うことで、歩いていこうって気持ちにさせてもらった」という芳子さん。祐子さんとの出会いに感謝しています。

楽園通信

YOCICOTAN Cafe

芳子さんと雅美さんが営むアップルパイ専門店です。アップルパイは少しずつ焼いていますので、ご予約をおすすめします。

電話番号:029-291-8177
営業時間:午後1時~8時
    (土・日曜、祝日は午後6時まで)
※売り切れ次第終了
定休日:月曜

磯山純 ライブオンライン配信

YOCICOTAN Cafeの2階からは磯山さんがライブ配信をしています。
「磯山純 ライブ配信」で検索してみてください。