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2021年2月6日如月の壱

栃木・足利市
~ 実家でのんびり甘味処 ~

舞台は、栃木県足利市。この地で、空き家になっていた実家を甘味処として蘇らせた室井恵子さん(52歳)が主人公です。
地元出身の恵子さんは、兄と2人兄妹。厳格な父・嘉也さんのことが大好きでした。結婚後は嘉也さんの建てた実家を離れ、那須塩原市へ。3人の子育てに奔走していた頃、嘉也さんが他界します。悲しみにくれる恵子さんでしたが、懸命に子どもたちを育て上げました。
子育てが一段落すると、気がかりなのは空き家となり荒れ果てていた実家のこと。何とかしたいと思い、高校時代の親友・廣田由紀枝さんに相談しました。料理好きな廣田さんと、料理学校で助手の経験があった恵子さん。50歳という人生の節目を迎え、親友とカフェを始める決意を固めました。そして2019年5月、ランチが自慢のカフェ『茶房のの』をオープン。ところが半年後、廣田さんが親の介護のため店を離れ、さらに新型コロナの影響で休業を余儀なくされます。それでも何とか再開させたいとメニューを甘味に限定し、去年10月『茶房のの』を再オープンさせました。
「思い出が詰まった実家を守りたい。どうなろうとも最後までやりたい」と、空き家になっていた実家を甘味処として蘇らせた恵子さん。苦難を乗り越え、頑張る恵子さんの日常と、支えてくれる家族、応援してくれている地域の方々との交流の様子を紹介します。

築70年の実家をリフォームして開いた『茶房のの』。お客様に“のんびりのんびり”してほしいという思いを込めて名付けました。「生まれた家にいるような気がして落ち着く」とお客様からも好評です。恵子さんが作るのは、わらび餅や白玉、寒天などをふんだんに使った和のスイーツ。さらに、生クリームや手作りケーキなど、和洋のスイーツを丁寧に盛り付けた、1日1組限定の「アフタヌーンティー」も人気です!

この日、高校時代の同級生たちがお店に来てくれました。今も交流が続いている、とても仲の良い4人組で、昔話が止まりません。中でも廣田由紀枝さんは『茶房のの』を一緒に立ち上げた親友です。ケンカしながらも、お店の新メニューを真剣に相談できる、今でも仲の良い姉妹のような関係です。

定休日、隣の佐野市に暮らす叔父の浦東九安さんを訪ねました。恵子さんにとって「何でも言いやすい、相談に乗ってくれる」頼もしい方です。お店をリフォームする時も、一から手伝ってくれました。実は九安さんは陶芸家。この日は、お店の器を探しに来たんです。コーヒードリッパーなど、お店で展示販売する素敵な器を選びました。

1人でお店を再オープンさせた恵子さんの心強い味方が家族です。次男の響さんは、仕事が休みの日にはお店を手伝ってくれます。そして、長女の萌さんと孫の朝陽ちゃん。朝陽ちゃんと過ごす時間は恵子さんにとって癒しのひとときなんです。困った時は響さんと萌さんに相談するという恵子さん。支えてくれる家族の存在に、心から感謝しています。

楽園通信

茶房のの

恵子さんが営む『茶房のの』は、「ただいま!」と言いたくなるような甘味処です。優しい甘みの、和のスイーツで、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。

電話番号:0284-55-6784
営業時間:午前11時30分~午後5時
定休日:金曜・土曜、第3日曜

アフタヌーンティー:3,000円
※1日1組限定(要予約)