
東京・江東区
~ 下町の盛り盛り野菜サンド ~

舞台は東京の下町、江東区。町を流れる運河沿いに、かつては材木倉庫として使われていた古びた建物があります。中はというと…木の風合いを生かしたお洒落な店『cafe copain(コパン)』。主人公の高橋幸子さん(59歳)が6年前に始めました。
幸子さんのこだわりは、新鮮野菜で作る具材を自家製のパンに挟む野菜のサンドイッチ。お客さんにおなか一杯食べてもらいたいという思いから、「これでもか!」と具を山盛りにしちゃう素敵なお母さんです。
東京都出身の幸子さん。夫の祐一さんとは24歳の時に結婚、2人の息子が生まれました。そんな幸子さんには「いつか手作りの食事をお腹一杯食べてもらえる“食堂のおばちゃん”になりたい」という夢がありました。子供が小学校に入学すると、洋菓子メーカーで働き始めた幸子さん。会社に製パン部門が出来たことをきっかけにパン教室に通い、すっかりパン作りの魅力にはまってしまいます。その後、パンの商品開発部門で活躍した幸子さん。「女性が好む野菜たっぷりのサンドイッチを作ろう!」とアイデアを出しますが、会社の中ではなかなか思うようにはいきません。そこで、自分のしたい事を模索しようと会社を退職。そんな矢先、川沿いに風情ある建物を見つけ「ここでお店をしたい!」と考えるように。持ち主と交渉の末借りることができ、室内を修繕。2015年に手作りパンとサンドイッチのお店『cafe copain』をオープンさせました。
日々お店には、笑顔で気前よく野菜を盛り付け、お客さんと談笑する幸子さんの姿があります。それは憧れの“食堂のおばちゃん”そのもの。これからも下町らしい温かなサンドイッチカフェ、盛り立てていって下さいね!



『cafe copain』の自慢はなんといっても、自家製のパンにこぼれるほど具材をたっぷり挟んで出すサンドイッチ!あまりのボリュームにお客さんは皆驚きます。具材は毎日違う内容を新鮮野菜で手作りしています。例えば、西洋ネギと菊芋を炒め、生の赤芯ホウレンソウや小松菜などシャキシャキ野菜と混ぜ、ゴマをたっぷり効かせたドレッシングで仕上げる具材。これをどっさりとパンに盛り、サバなど魚や肉類の具材を挟んで完成。ランチセットではてんこ盛りの生野菜サラダと共にお出しします。サンドイッチ用の野菜の具材は日替わりで3種類用意し、それに加え、サバや炙りチキン、ペッパーポークなど好きな具材をメインとして入れられます。自分好みのサンドイッチが食べられると好評で、中には毎日訪れるお客さんもいらっしゃいます。



朝6時から始まる、パンの仕込み。パン作りを担当するのはお店がオープンした時から働いている直井さん。傍らには、びっしり食材名や分量が書き込まれたノートが…。これは、幸子さんが「こういうパンを作ってみよう、これも入れてみよう」と編み出した数々のパンレシピです。一度作って売れないものは次の日に即辞めてしまうという幸子さん。今お店で作っているのは、こうした試行錯誤の末残った自信作ばかりです。チーズごぼうサラダパンにビーフシチューパン、トマトあんぱんなどなど。毎日10種類以上を焼き上げ、どれも小ぶりのサイズにしているので一度に2つ3つと食べられちゃいます。また、サンドイッチに使う専用パンにも幸子さんのこだわりが…。甘味を抑え、卵やバターを使わず焼き上げるパンは野菜との相性バッチリです。



長男・宗矩さんの運転で、いつもお店に新鮮野菜を届けてくれる千葉県印西市の柴海農園を訪ねた幸子さん。この日は一年ぶりの訪問で、34歳の若手農家・柴海祐也さんとの再会を喜び合いました。この地で400年続く農家で、16代目という柴海さん。「草たい肥」をたっぷり使うこだわりの農法で、年間200種類もの野菜を育てています。こちらの野菜の美味しさと種類の多さに惚れ込んだ幸子さん。農園の野菜は『cafe copain』になくてはならないメイン食材です。こちらを訪問する際には畑を見学させてもらうのが幸子さんの楽しみ。ネギ畑では、西洋ネギの青い部分が香りが強く実はとっても美味しいと柴海さんに教えてもらった幸子さん。今まで白い部分しか使っていなかったそうで、とってもためになりました。



閉店後の『cafe copain』に長男・宗矩さん家族と、次男・拓弥さん家族がやってきました。かわいいお孫さんたちも、美味しい幸子さんのパンが大好きです。お店を始めてから、こうして家族が気軽に集まる場が出来ました。宗矩さんは「お店をやると言われても、元々そういう人だから驚かなかった」と笑います。「自分が決めたことを後悔する人じゃないから応援していた」というのは拓弥さん。お嫁さんたちからは「格好いい」「尊敬している」との声が!こうしてみんなから愛され、信頼されている素敵な母ちゃん、幸子さん。これからも愛情てんこ盛りのサンドイッチを作り続けます。




柴海農園
「cafe copain」で使われている新鮮野菜が取り寄せで購入できます。
こだわりの農法で珍しい野菜を数多く育てているので、美味しく色とりどりの野菜が頂けます。
電話番号:0476-37-7554
問い合わせ:月曜~金曜 午前9時~午後6時



cafe copain(カフェ・コパン)
新鮮野菜を調理し、自家製のパンで挟んだサンドイッチが人気です。
少量生産のため、売り切れ次第終了となりますので、ご了承下さい。
電話番号:03-6240-3306
営業時間:午前11時~午後5時
(土・日曜、祝日は午後4時まで)
定休日:月曜・火曜
※現在、テイクアウトのみの販売です。
サンドイッチは50個限定。
お店に駐輪場、駐車場はありません。
車でお越しの際は、周辺のパーキングをご利用下さい。
【テイクアウト】
季節のサンドイッチ:単品600円
サラダ・ドリンク付き:1,000円