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2020年12月5日師走の壱

埼玉・川越市
~ 笑顔生み出す 眼鏡工房 ~

“小江戸”として知られる埼玉県川越市が舞台。重厚な蔵造りの町並みの一角で、古民家の納屋を改装してオーダーメイドの眼鏡フレーム工房を始めた、澤口亮さん(55歳)と妻の智子さん(50歳)が主人公。
亮さんは川越市の高校を卒業後、専門学校でデザインを学び、コンピューター機器の会社に就職しました。5年後、亮さんは同じ部署に入社した智子さんに一目ぼれ。猛アタックの末、30歳で結婚しました。そして49歳の時、後の人生を決める運命の出会いが。智子さんから「面白い眼鏡屋さんがある」と聞き、訪ねたお店で手作りフレームの眼鏡を見つけた亮さんは、独学で眼鏡作り始めました。やがてイベントなどにも出展するようになった亮さんは、もっと本気で眼鏡作りに打ち込みたいと思うように。2年前、川越市で古民家を商業施設に再生していることを知り、老朽化した納屋と出会った亮さんは「自分の眼鏡工房を作るならここしかない!」と、会社を早期退職。大工さんの手を借りながら3か月かけて納屋を改装し、2019年に『澤口眼鏡舎』をオープンしました。「眼鏡はかける人の個性を引き出せる魅力的なアイテム」そう語る亮さん。ミリ単位の採寸、太陽光でチェックする色合い、様々なヤスリを使った丹念な削り作業など、オーダーフレームならではの職人技が光ります。
古い街並みが残る川越市でオーダーメイドの眼鏡工房を始めた澤口亮さんと智子さん。眼鏡作りと向き合う日常とともに、同じ敷地にある古民家カフェのスタッフや職人仲間との心温まる交流をご紹介します。

眼鏡フレームは、「生地」と呼ばれる板から作ります。まず機械に生地をセットしたら、採寸したデータをもとに基本的な眼鏡の形を切り出します。
そして、ここからが職人の腕の見せ所。ヤスリで少しずつ丁寧に、厚みや曲線をミリ単位で削っていきます。時間のかかる作業ですが、お客さんのイメージに合わせて、世界に一本だけの眼鏡を作り上げています。

この日来店したのは、亮さんの眼鏡に一目惚れし、半年以上前に生まれて初めてオーダーしたお客さん。待ちに待った眼鏡フレームとの対面です。明るく優しい印象になるようにと亮さんが作った眼鏡をかけると、「今までの眼鏡とは全然違う!優しくなれそう!」と素敵な笑顔が生まれました。
2本目の眼鏡の作ってもらいに来たお客さんからも「澤口さんの作る眼鏡の温かみは、一度手に取るとわかる。楽しみながらかけていられる」と嬉しいお言葉が。お気に入りの一本になるといいですね!

この日、ご夫婦は『澤口眼鏡舎』のショップカードを携えて川越市内へ。まず向かったのはオーダーメイドの靴屋さんです。お店の連絡先を記したショップカードをお互いの店に置いて、紹介し合っているんです。続いて向かったのは、木工家具職人・加藤さんの工房。イベントで眼鏡を展示するためのテーブルを作ってもらったり、愚痴をこぼし合ったり、亮さんの心強いお仲間です。小江戸・川越で、職人の輪がどんどん広がっています!

早期退職し、夢に向かって挑戦を続ける亮さんを支えているのがご家族の存在です。「夫の眼鏡はかけてかっこ悪くならない」と話す妻・智子さん。工房を始める時も背中を押してくれました。長男・亮太さんは、亮さんに教わりながら、なんと自分で眼鏡を削りました!「削っていて、面のきれいさなどは、お父さんに敵わない」と話す亮太さん。家族の思いを聞いて、嬉しそうな亮さんでした。

楽園通信

ちゃぶだいGuesthouse,Cafe&Bar

小江戸・川越の町並みを散歩したらカフェ「ちゃぶだい」へどうぞ。
宿泊ができるゲストハウスもありますよ。

電話番号:049-214-1617
定休日:水曜
※宿泊は前日までの要予約
カフェ営業時間:午前11時~午後4時
(土曜、日曜、祝日は午後5時まで)

澤口眼鏡舎

カフェでくつろいだ後は、中庭にある『澤口眼鏡舎』へどうぞ。
亮さんが一人で作っているため、オーダーしても出来上がりは半年以上先になります。予めご了承ください。
詳しくは『澤口眼鏡舎』のホームページをご確認ください。

営業日:土曜、日曜、祝日(臨時休業あり)
    午前10時~午後5時
※なるべくご予約ください