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2020年10月31日神無月の伍

茨城・水戸市
~ 心晴れ晴れ 夫婦の農園 ~

舞台は茨城県の中央に位置する水戸市。自然を満喫しながらのびのび暮らしたいと、早期退職後に移住して新規就農した西村智訓さん(48歳)と妻の美果絵さん(45歳)が主人公です。お2人は、これまでの人生を“緑(グリーン)”とともに過ごしてきました。
埼玉県出身の智訓さんは親の仕事の都合で8歳からブラジルのサンパウロ市で過ごし、毎日のように学校近くのジャングルで遊んでいました。帰国後、大学で森林資源について学び、森作りの活動で美果絵さんと出会い結婚。美果絵さんは造園会社に、智訓さんは都市緑化の会社に就職しました。30代後半、駅ビルなどの屋上に菜園を作るプロジェクトに携わるうちに、どうしたら美味しい野菜を作れるのか興味がわいた智訓さん。農業への思いを美果絵さんに打ち明け、2010年9月に早期退職。知り合いのつてで畑を借りることが出来た水戸市に移住しました。
およそ70坪の畑で野菜作りを始めたその半年後、東日本大震災が発生。地割れした農地の整備のため、一時、畑から離れることに。その後6年間、他の仕事をして生活を支え、区画整理が終わった2017年8月、改めて農家としてスタートを切ることができました。そして農園を『晴れ晴れファーム』と名付け、野菜作りだけでなく、農業体験イベントなども始めました。
『晴れ晴れファーム』では現在、1.7ヘクタールの畑と3棟のハウスを借りて野菜作りを行っています。育てているのは、ニンニクやカボチャ、ネギ、ブロッコリー、イタリアントマト、ナスなど。野菜は、地元のスーパーや直売所などに出荷するほか、地元のフレンチレストランの食材としても使われています。またお2人は “気軽に畑に来られる農園にしたい”と、畑の真ん中に何も作物を植えない広場を作りました。ここでは仲間たちと、採りたて野菜のBBQや、趣味であるウクレレの演奏を楽しんでいます。
多くの人たちと繋がり、水戸の野菜をもっと知ってほしいと語る、智訓さんと美果絵さん。目指すのは新しい時代の「楽しい農業」。2人の笑顔に誘われ、農園に集まる仲間や地域の人々との交流の様子をご紹介します。

朝6時。美果絵さんはハウスの野菜を収穫します。この日は、オクラやナス、イタリアントマトなどを収穫しました。「最初はヘマも多かったけど、3年経ってなんとなく植物がわかってきた」と笑顔で語る美果絵さん。収穫した野菜を出荷した後は、ご自宅に戻って昼食です。収穫したばかりの野菜を使って作るのは、採りたて野菜のスープとカボチャのホットサンド。夫婦で美味しくいただきました。

この日、『晴れ晴れファーム』に地元のフレンチレストランのシェフがやってきました。特別に畑で野菜をお分けしています。「地域で出来た野菜は“水戸野菜”という名前で広めていきたい」と智則さん。シェフと農家、立場は違いますが、お互い地元の野菜の美味しさをもっと多くの人に知ってほしいと考えています。

広大な畑で仲間とお喋りをしている智訓さん。実は、新規就農者に向けた自主制作ラジオの記念すべき第1回目の収録です。畑の雰囲気をそのままに、スマートフォンで録音して、インターネットで配信する予定です。「言葉の力で農業の楽しさを伝えたい」と話すお2人でした。

8年前から地元のウクレレサークルに入って交流を楽しんでいる西村さんご夫婦。この日はメンバーたちの手を借りて、種ニンニクの植え付けをしました。農作業のあとは、料理が得意な智訓さんが腕をふるった昼食を頂きます。畑の真ん中のランチを心から楽しんでいる皆さん。食後はウクレレ演奏をしました。仲間と一緒に最高の時間です。

楽園通信

偕楽園公園センター

「衆と偕(とも)に楽しむ場にしたい」という徳川斉昭の願いを込め、天保13年(1842年)に造園されました。
季節ごとに違った表情を見せてくれます。

電話番号:029-244-5454
問い合わせ:午前8時30分~午後5時
本園開園時間:午前7時~午後6時

【本園入園料】
大人:300円
子ども:150円

COLK(コルク)

季節の“水戸野菜”を使ったコース料理が味わえます。

電話番号:029-239-5502
営業時間:正午~午後2時30分
     午後6時~午後10時
定休日:月曜、月2回水曜