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2020年7月4日文月の壱

もう一度会いたい 楽園の主人公
神奈川・葉山町
~ 貝がらで作る小さな動物園 ~

かつての放送を再構成して“もう一度会いたい楽園の主人公”を紹介します。舞台は神奈川県葉山町。貝殻で動物を作る角田元さん(64歳)と憩さん(61歳)が主人公です。
葉山町出身で東京の広告代理店に勤めていた元さんは24歳の時、憩さんと結婚し3人の子供が生まれました。釣りが趣味だった元さんが貝殻に興味を持ったのは53歳の頃。あいにくの天候で釣り船が出せず、貝殻集めが趣味の憩さんに付合い貝殻拾いをしていると、面白い形の貝殻を見つけました。ひらめいた元さんは、その貝殻に目と耳を付けてハリネズミを作り家族に見せたのです。でも家族の反応は冷ややかでした。「次こそは家族を驚かせたい」と、元さんは作り続け技術を磨き次第に貝殻の動物作りに熱中していきました。しかし58歳の時、元さんに胃癌が見つかります。病床で元さんは「これからは好きなことをして生きて行きたい」と考え、60歳で仕事を辞め作品作りに没頭する生活を始めます。やがて口コミで作品の評判が広がると、ワークショップの開催やデパートなどでの展示依頼が舞い込むようになり、遂には東京で個展も開くことができました。
自宅工房の棚には今にも動き出しそうな作品がたくさん並んでいます。作品は週に1作品のペースで作り、自宅の玄関先に設けた展示箱「小さなかいのどうぶつえん」で公開しています。作品は近所の子供たちが毎週楽しみにしています。
放送から9年、再びご夫婦を訪ねると作品は500点も増えていました。今でも週に1回新作を飾る玄関先の「小さなかいのどうぶつえん」も続けています。
(※2011年3月5日放送分を再構成したものです)

元さんの作品は貝殻を切ったり削ったりせず、さらに色付けもしないのが最大の特徴です。自信作のチンパンジーは、体が「ハツユキダカラガイ」、顔は「スズメガイ」手足は「カワアイガイ」を使っています。見ていると本物のチンパンジーに見えてくるんです!またグループ物の作品は、カエルの楽団、サーカスシリーズ、昔話シリーズなど、貝の動物たちが楽しげに会話しているようです!すごい!!

日曜日、近所の子供たちに貝殻のどうぶつ作りを教えます。この日の題材はカメ。近所で飼っている本物のカメを見学し、貝のカメ作りスタートです。思い思いに作る子供たち。それぞれに選んだ貝殻、そして張り付ける位置で全く違う表情のカメが誕生しました。「楽しい!」と子供たち。元さんは子供たちの感性にビックリしていました。

角田家では1月生まれの元さんから毎月のように誕生日会が開かれます。この日は孫のエコさん13歳のお祝いです。サラリーマン時代は仕事が忙しくて家族で過ごす時間が少なかった元さん。癌の手術がきっかけで「もっと家族との時間を増やしたい」と考え、家族で集まることが多くなりました。近所で暮らす長男家族と次男家族、みんなで囲む食卓は笑い声が絶えません。本当に仲の良いご家族です。

放送から9年、増え続ける元さんの作品は700作を越えました。オリンピックイヤーだった今年、700作目を記念し作ったのは日の丸をつけたヨット。また、週に1度玄関先に飾る最新作は近所で見かけたカルガモの親子。小さな貝殻に目や口ばしを付けたりとカルガモ作りは細かい作業の連続です。妻の憩さんは大好きなワンちゃんを作りました。元さんと憩さんの「かいのどうぶつえん」。これからますます仲間が増えていきます!

楽園通信

かいのどうぶつえん

元さんが園長、憩さんが副園長を勤める「かいのどうぶつえん」。
たくさんの動物たちの他にも、お魚のステイホームやストリートアートで知られるバンクシーをモチーフにした作品など、毎週仲間が増えています。

工房は自宅のため一般公開はしていません。
ホームページにて作品を公開していますので「かいのどうぶつえん」で、検索してください。
作品展やワークショップなどの情報も随時掲載しています。

ハヤマ・マーケット日曜朝市

毎週日曜日に葉山港で開催される朝市です。
魚介、野菜など新鮮な食材や葉山の特産品を購入できます。

場所:葉山町堀内・葉山漁協前
日時:日曜日
   午前8時30分から午前10時30分

問い合わせ:葉山マーケット振興会 柳さん
電話番号:090-4745-2238
問い合わせ時間:日曜日 6時から17時
        月曜日~土曜日 9時から17時