
もう一度会いたい 楽園の主人公
石川・珠洲市 & 静岡・藤枝市
~ 奥能登 うどん屋開店記
& 夢香る 夫婦のお茶作り ~

かつての放送を再構成して、“もう一度会いたい楽園の主人公”2組を紹介します。1組目の舞台は、能登半島の先端に位置する石川県珠洲市。主人公は、尾間谷一彦さん(50歳)と妻の悦子さん(49歳)。2005年、市民の足である「のと鉄道能登線」が廃止となり、過疎が進んだ珠洲市。「生まれ育った街を元気にしたい」と、一彦さんは地域の人たちと交流できるうどん屋の開業を決意しました。飲食店経験の無い一彦さんは、うどんの本場・香川県へ修業に行く事に。そんな夫を妻の悦子さんは笑顔で送り出しました。家族の応援を支えに修業を終え、帰郷後は店舗の建築にも自ら参加。家族や仲間の助けもあり、遂にオープンの日を迎える事に。うどんで故郷の人々を笑顔にしようと頑張る一彦さん。開業日、『うどん のんち』の店内には沢山の地元の人々の姿がありました。放送から9年経った現在、『うどん のんち』は珠洲市の人々に愛される大人気のうどん屋になりました。店の内装も大きく変わり、新たなメニューも加わりました。孫の涼乃ちゃんも生まれ、家族みんな元気に頑張っています。
(※2011年7月2日放送分を再構成したものです)


時間もお金もあまりかけずに修業できる場所を探した一彦さん。見つけたのは、香川県の製麺機械メーカーが主催する6日間の講習と20日間の店舗研修でした。配合の割合や熟成時間など、職人の“勘”ではなく、正確な数字で覚えます。
6日間の講習の後は、実際の店舗で研修です。麺の盛り付けや、天ぷらの揚げ方などを教わりました。



オープン前日。お店のカウンターで出来上がりを待っているのは、妻の悦子さんです。作るのはイチオシメニューのかき揚げうどん。カボチャ、ニンジン、サツマイモなどで作ったボリューム満点のかき揚げがのっています。
そしてオープン当日、店は大盛況でしたが、作るスピードが追い付かず、最後のお客様は来店から1時間も待たせてしまいました。しかし、うどんの味に対するお客様の反応は上々。皆さんに満足していただけたようです。


あれから9年『うどん のんち』は珠洲市で大人気のうどん屋さんになりました。店の内装も大きく変わり、新たなメニューも加わりました。孫の涼乃ちゃんも生まれ、家族みんな元気に頑張っています!
2組目の舞台は、静岡県の中部に位置する藤枝市。主人公は、渡邊正治さん(64歳)と妻の福子さん(61歳)。正治さんは、会社勤めの頃“花のような香りのするお茶”に出合い、自分もそんなお茶を作りたいと思うように。2005年定年退職後、藤枝にある製茶問屋の協力を得て、お茶作りを始めました。それから、様々な研究と経験を重ねて迎えた4年目の茶摘みの季節。天候にも恵まれ、花のような香りがする納得のお茶が作れました。放送から11年経った現在、探求心旺盛な正治さんは、お茶に続いて養蜂を始めていました。家族の力を借りながら、お茶と同じく地道に研究を重ね、毎年美味しいハチミツを作っています。
(※2009年5月23日放送分を再構成したものです)


初摘み前に作ったお茶を評価してもらう為、お茶作りの大先輩である小柳三義さんを訪ねました。この小柳さんこそ、花のような香りのするお茶を作った名茶師です。小柳さんからの応援をうけ、正治さんのお茶への思いは、さらに強くなりました。



正治さんのお茶作りでは、刈り取った茶葉を日に当て、発酵を促します。これは萎凋(いちょう)という一手間。通常日本茶は、茶摘みのあとすぐに加熱して発酵を防ぐのですが、正治さんは花のような香りを出す為にあえて微発酵させます。
そして、今年の一番茶が完成。製茶問屋の宮崎社長も認める、香り高いお茶が出来上がりました。一年間の努力を実らせた、正治さんと福子さんです。


あれから11年。探求心旺盛な正治さんは、お茶に続いて養蜂を始めていました。地元の山に、沢山の巣箱を管理しています。家族の力を借りながら研究を重ね、毎年美味しいハチミツを作っています。



麺屋讃岐のんち
うどんの本場・香川県で修業した一彦さんのうどんが味わえます。
電話番号:0768-82-6105
営業時間:午前11時~午後2時
木曜日のみ夜営業あり
(午後6時~午後8時)
定休日:土・日・祝日