
もう一度会いたい 楽園の主人公
佐賀・嬉野市 & 佐賀・小城市
~ 笑顔咲く 夫婦のフラワー園
& 笑顔集う 母ちゃんの田舎料理店 ~

かつての放送を再構成して、“もう一度会いたい楽園の主人公”2組を紹介します。1組目の舞台は、九州を代表する茶所の一つとして知られる佐賀県嬉野市。川原安幸さん(72歳)と妻の絹代さん(70歳)ご夫婦が主人公です。新緑が美しい山間の土地に、ピンクや白、紫などの「シバザクラ」が鮮やかに咲き誇る一角があります。ここは川原さんご夫婦が、コツコツと荒れた山を整備して花を植えた『志田フラワー園』。開花の季節になると沢山のお客さんが訪れます。この花の庭園をつくったきっかけは、絹代さんが脳梗塞で倒れ、昏睡状態の時に見た夢。あたり一面が花畑で美しく、絹代さんは回復後も花のことが頭から離れませんでした。そこで安幸さんは先祖から受け継いだ山の竹やぶを整地してシバザクラを植えることを決意。そして2016年春「ようやく人に見せられる、見てもらいたい」と『志田フラワー園』をオープンしました。訪れる人々に喜んでもらうこと、お客さんとの交流が夫婦の何よりの生きがいとなっています。
(※2018年5月12日放送回を再構成したものです)



シバザクラは芝のように地面を覆い、桜のような小さい花を咲かせる多年草。直径20センチ程の小さな花たちが集まって、美しい絨毯を生み出しています。満開の時期になると、この景色を一目見ようと県内外から多くの人が訪れます。そんな時、心強いのが友人たちやご家族。安幸さんの同級生の伏木さんは、混雑時の交通整理を買って出てくれます。孫の恵莉香さんと沙弥香さんも全面協力!おじいちゃん・おばあちゃんのため、フラワー園を宣伝しようと頑張ってくれています!



庭で収穫したニラやノビルを使って、沢山の料理を作り始めた絹代さん。一緒に料理するのは同居している次女・美紀さん。今改めて、母の味を教わっている最中です。素朴な田舎料理を沢山作ってフラワー園に運んだお2人。この日は、地元の仲間達とお花見会です!「一生懸命に頑張ってきた姿を見てきたけん、みんな認めとる」と、ご夫婦の苦労も知っている皆さんは想いを言葉にしてくれました。仲間のあたたかい後押しにグッときた安幸さん、思わず目に光るものが…。


放送から2年が経ち、今年も花の季節を迎えた川原さんご夫婦から、ビデオレターが届きました。撮影は同居している孫の恵莉香さん。家族でお揃い、背中に『志田フラワー園』の文字が入ったユニフォームを作ったそうです。さすがは仲良し一家!さらに、安幸さんは花の絨毯が見渡せる展望台まで造っちゃいました。やりたいことがいっぱい、いつも前進の川原家の皆さん。アイデアはとどまることを知りません!
2組目の舞台は、佐賀県小城市。有明海に面した干潟ではムツゴロウの姿が見られます。主人公の江里口京子さん(70歳)は最愛の夫の死を乗り越え、2012年に自宅の一部を改装し食事処『だんらん』をオープンさせました。『だんらん』は京子さんが作る田舎料理が自慢の完全予約制のお店です。10種類以上のおかずにご飯とお味噌汁、デザートとコーヒー付きのランチは当時なんと1,000円、地元で大人気!食材の野菜は、近所に暮らす愉快な仲間たちが提供してくれます。また、たった一人で店を切り盛りする京子さんのために、お客さんの間で自然にルールが生まれ、自主的に厨房に入って手伝う人の姿も見られます。配膳は厨房から食卓まで、皆がテキパキと並び見事な“お膳リレー”が始まります!お客さんと心を通わせる京子さんの周囲は、いつも笑い声が絶えません。
(※2016年7月2日放送分を再構成したものです)



『だんらん』の営業日。「こんにちは!」と2名のお客さん…。予約の一時間以上も前に来てしまいました。実はお2人、京子さんのお宅に“マイエプロン”を置いてあり、予約した日にはこうして早めに来ては、盛り付けなどを手伝ってくれるんです。京子さんも「申し訳なか~、でもありがたか~」と仲良くワイワイオープン準備。その後やってきたお客さんも、配膳はもちろん、洗い物まできっちり手伝ってくれるんです。皆さん料理はもちろん、京子さんの朗らかな人柄にも惹かれてやって来ます。


この日、京子さんが招集をかけて3人の息子さんと、その家族がやってきました。テーブルには、京子さんとお嫁さんたちの手料理がずらりと並びます。「昔から変わらない味。大人になったらなおさら美味しくなった」と、京子さんのおふくろの味は息子たちから愛されています!「だけん私は幸せと思うね。今のまま頑張ろう」と、あたたかい家族に囲まれ、頑張りを誓う京子さんでした。


放送からおよそ4年、『だんらん』からメッセージが届きました。ランチを値上げしたという京子さん。なんと、「こがん安くやったらいけん!」とお客さんが勝手に「今日から1,300円」と張り紙をしたそうです。現在も京子さんとお客さんの暖かな絆は健在です。「ばあちゃんでも頑張ってます。お客さんと会うのが楽しみ」と、元気いっぱいの京子さんでした。



志田フラワー園
川原さんご夫婦がコツコツ手作りした花の庭園です。
毎年4月頃になると、一面にピンクの花の絨毯が広がります。
(※今年のシバザクラは終了しました。)
電話番号:090-2501-0566
問い合わせ時間:午前8時~午後4時
※入園料:300円


だんらん
京子さんが切り盛りする『だんらん』では素朴な野菜料理が味わえます。
当面の間、営業を自粛しています。ご了承ください。