これまでの放送

  • 年別にみる
  • 地域別にみる
2019年10月26日神無月の四

福井・福井市
~ 愛情まかない食堂 ~

舞台は福井県の県庁所在地、福井市。ソフトボールチームのマネージャーである田中美千代さん(62歳)と監督の笠原一之さん(59歳)が主人公です。
福井市に生まれた田中美千代さんは、高校卒業後、学校の事務職員として働き、20歳で結婚。3人の子どもが生まれました。スポーツが大好きな美千代さんは40代の時、PTA役員をしていた笠原さんと出会い、ソフトボールチームのマネージャーを引き受けることに。早朝に行われる試合の朝ごはんにと“まかない”を作り始めると、選手のリクエストに応える内にその量と種類が増えていきました。やがて「マネージャー、お店開けばいいのに」と、チームメイトからかけられた一言が定年退職後の夢となります。いつまでもチームメイトが集える場所を作りたい、という美千代さんの思いを聞き、一緒にやろうと言ってくれたのが監督の笠原さんでした。そして、定年退職を迎えた翌日から美千代さんは調理師専門学校に通い、今年7月、笠原さんと共同経営の『田中マネの食堂』をオープンしました。
『田中マネの食堂』の営業は月曜日から金曜日。美千代さんは朝8時から日替わりランチの準備に取り掛かります。福井県の伝統的な保存食「打ち豆」を使ったお味噌汁や、ズイキを酢漬けにした郷土料理「すこ」など、数種類の小鉢を手間暇惜しまずに準備します。おかずはもちろん、お米も自慢。美千代さんの夫・正人さんが育てたコシヒカリのおにぎりは、試合の時の“まかない”とは違い、ふんわり優しく握るのが美千代さんのこだわりです。夜はカウンターに美千代さん手作りのおばんざいが並びます。ソフトボールのチームメイトも食堂の開店を喜んでくれています。「“マネージャー、旨い!”の一言から元気がもらえる」と笑顔で語る美千代さん。
仲間がいつまでも集える場所を作ろうと、マネージャーと監督の二人三脚で始めた『田中マネの食堂』。愛情たっぷりの料理でみんなを笑顔にするお2人の暮らしをご紹介します。

この日はあいにくの雨ですが、美千代さんは友人の佐藤さん、本庄さんとお出かけ。妹・今度ひふみさんの裏庭で栗拾いをします。高い枝についている栗を狙い始めたパワフルな美千代さん。通りかかった方が棒を貸してくださいました。何事にも全力投球の美千代さんです。

朝8時、『田中マネの食堂』でランチの準備が始まりました。今日のメインはササガレイ。大豆をつぶした福井県の伝統的な保存食『打ち豆』はお味噌汁に。赤ズイキを酢漬けにした福井の郷土料理『すこ』もあります。そして、雨の中収穫した栗は栗ご飯にしました。手間暇を惜しまず、愛情料理を提供したい田中マネージャーと笠原監督です。

この日、笠原さんと妻・文恵さんは釣りへ。越前海岸でアオリイカを狙います。餌に使うのは小さなアジです。文恵さんの一投目は針が服に引っ掛かってしまいました。気を取り直してもう一度!今度は…あげる直前で網の目から逃げてしまいました。3度目にようやく、文恵さんが手づかみでゲット!楽しい夫婦の休日でした。

午前3時、美千代さんはご自宅でまかない弁当を作っています。笠原さんご夫婦が釣ったアオリイカは煮物にしました。この日は、笠原さんが実行委員長を務める地区の三角ベースボール大会。田中マネージャーもまかないでイベントをサポートします。参加者の皆さんで味わっていただきました。

『田中マネの食堂』、夜の営業ではカウンターに手作りのおばんざいが並びます。やって来たのは美千代さんの長男・剛さんと三男・収さん。今は名古屋で暮らしている剛さんにとっては、久しぶりのお袋の味です。「元気でお店をやってくれればうれしい」と語る剛さんと収さんでした。

楽園通信

田中マネの食堂

田中マネージャーの愛情込めて作るランチは絶品。
20食限定なので、売り切れの際はご容赦ください。

電話番号:080-1950-8787
営業時間:午前11時30分~午後2時30分
     午後5時30分~午後10時30分
定休日:土曜、日曜、祝日

日替わりランチ:800円