今帰仁村といえば、世界遺産「今帰仁所跡」。達哉さんは案内ガイドの講習を受け、城跡と城下町・今泊集落のガイドを行っています。宿泊客の熊本さんご夫婦を連れてやって来た達哉さん。幅の狭い上り坂の「旧道」は、谷あいの形状を利用しており、敵兵が一気に攻めて来たときに登りにくく、味方が有利に攻められるようになっているそうです。一番高い場所にある「主郭」には建物の礎石が現存。城壁の向こうに“今帰仁ブルー”の海が見渡せ、歴史ロマンを感じさせる場所です。続いて案内した「今泊集落」は400年の歴史があり、琉球風水の考え方で設計されています。曲がりくねった道には、“曲は吉なり、直は凶なり”という魔除けの意味があるとか。今帰仁村の歴史や暮らしを知ってもらうことも達哉さんの大きな喜びです。

この日、「あがいてぃーだ」に到着したお客様は、関西からお越しの大橋さん一家。一番はしゃいでいたのが今年80歳のおじいちゃん。翌日のカヤックとシュノーケリング体験を楽しみにしていたのですが…。当日の天気は雨。強い雨風が吹く窓の外を見つめながら、「ダメかなぁ…」となかなか諦められませんでした。今帰仁村の海を感じたいというご一家をビーチへ案内した達哉さん。天気が悪くてもきれいな海にみなさん感激！いつかまた、今帰仁ブルーの海を見に来て下さいね！

「あがいてぃーだ」をオープンして6年、ご夫婦は新たな活動もスタート。保育士だった知依美さんは保育所「おとわキッズ園」で週3日、働き始めました。明るく朗らかな知依美さんは子供たちからも大人気！先生たちも厚い信頼を寄せています。一方の達哉さんは、公民館で週一回行われる三線教室に通い始めました。練習の合間は、お茶やお菓子を食べながらのおしゃべりの時間“ゆんたく”。地域の人しか知らない、昔の面白い話も聞ける貴重な時間です。達哉さんは「あがいてぃーだ」でも三線で“ゆんたく”が出来ればと考えています。「泡盛を用意してくれたら行くよ」とジョークを交えながら話していたのは、三線の仲宗根先生。みんなの笑い声と三線の音色が響く素敵な夜でした。

達哉さんの大親友、田中さんが家族で遊びに来てくれました。ビーチでは、息子の悠睦君を連れて探検へ。石灰岩の浸食で造られた洞窟を抜けると隠れたビーチが！悠睦君、大きなヤドカリを発見しましたが、ちょっと怖かったみたいです。エコツアーのプロフェッショナルである田中さんも「ここは楽しい」と太鼓判！親子で楽しめる新たなスポットに加えられそうです。夜は田中さんのお仲間で、昨年度の「ミス那覇」滝田さんと「泡盛ガール」下向さんも合流。泡盛の水割りは、氷に泡盛を注ぎ一気にかき混ぜ、溶かすと甘さが増すんだとか。マドラーを手の甲に乗せ出来栄えを確認する仕草がなんと格好いいこと！「これ使わせてもらおう」と達哉さんも、見よう見まねでやってみましたが…慣れない仕草に一同は大爆笑。新しい仲間が出来た素晴らしい日になりました。

この日の夕方、達哉さんは一升瓶を持ってご近所へ。やってきたのは、いつもお世話になっている“具志堅おじい”の小屋です。ここは、夜な夜な今泊集落の皆さんが集まり、一緒に食べて飲んで喋って盛り上がる場所。様々な年齢、職業の方々がいて、地元の皆さんは達哉さんのことを「地域に溶け込んでいるからすごい」「色んな行事の作業なども一生懸命やっていて素晴らしい」と大絶賛。「地元の方が大切にしている“宝物”を伝えていきたい」と語る達哉さん。移住して6年、すっかり今帰仁の人になりました。