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2019年6月22日水無月の四

高知・奈半利町
~ 未来につなぐ 棚田のどぶろく ~

高知県奈半利町が舞台。故郷を元気にしたいと、どぶろく造りを始めた坂本年男さん(68歳)と妻の和子さん(67歳)が主人公です。
美しい棚田が広がる、奈半利町の米ヶ岡地区に生まれた年男さんは農業学校で出会った和子さんと19歳の時に結婚しました。いつも故郷の活性化を願っていたお二人。農業や新聞販売業の傍ら、無料の乗馬体験や、野根山街道の散策ツアーといった米ヶ岡に人を呼び込む活動を続けてきました。しかし、昭和30年代には150人近くいた米ヶ岡の人口は10人ほどに、田んぼは3分の1に減少してしまいました。
「この地に若者を呼び込み、棚田の姿を未来に残したい」と考えた年男さんは地域の活性化を目指して、どぶろく造りを決意しました。奈半利町にどぶろく特区の申請を働きかけるとともに、製造元に飛び込みノウハウを学んだお二人は、2018年11月にどぶろくの製造免許を取得。自分たちの育てた米ヶ岡米で造った、どぶろくの販売をスタートしました。
年男さんと和子さんの一日の始まりは午前2時。朝刊にいれる広告の折り込み作業です。お二人の平均睡眠時間は4時間。明け方まで新聞の配達作業が続きます。夜が明けると、年男さんは街頭へ。午前7時半から、交通安全の指導員として通学路の交差点を見守ります。実は16年前から地域の役に立てばと、ボランティア活動を行っているのです。
故郷・奈半利町の目の前は美しい海。「ふるさと海岸」には浅瀬に70種類ものサンゴが広がっています。普段忙しい毎日を送る年男さんですが、たまの息抜きにここでスキューバダイビングを楽しんでいます。
故郷を元気にしようとどぶろく造りを始め、地域のために様々な活動を行っている年男さんと和子さん。お二人の日常と、応援してくれる家族や友人たちとの交流をご紹介します。

この日はどぶろくを仕込みます。原料は自家製の「米ヶ岡米」。昨晩から水に浸したものを蒸しあげた後、40度くらいまで冷まします。そこに、米麹などをまぜた発酵液を加えて冷蔵庫へ。温度を調節しながらおよそ2週間、お酒になるのを待ちます。このどぶろくには、年男さんと和子さんの故郷への思いが詰まっています。

香りと喉ごしが評判のどぶろくは2種類。自分たちの名前から、辛口を「年(ねん)」、甘口を「和(なごみ)」と名づけました。この日は、奈半利駅物産館「無花果(いちじく)」でどぶろくをPRします。お客様からは「さっぱり感があっておいしい」「さらっと飲みやすい」と感想をいただきました。夫婦のどぶろく「年(ねん)」も「和(なごみ)」も大好評です!

年男さんと和子さんが楽しみにしていた、お孫さんたちとのジャガイモ掘り。総勢9人の家族が集まりました。お孫さんたちは芋掘り初体験です。ジャガイモは長男の貴史さんが仕事の合間に育てました。夜は、地元の友人たちも招いて、みんなでBBQです。収穫したジャガイモはじゃがバターでいただきます。素敵な家族と仲間に支えられている年男さんと和子さんです。

地元の漁師さんから立派なヒラマサを頂きました。早速、海辺でいただきます。刺身にカルパッチョ、土佐名物のヌタにしました。今日はどぶろくではなく、ノンアルコールビールで乾杯!この絶景を二人占めです。

楽園通信

米ヶ岡生活体験学校

廃校になった奈半利小学校米ヶ岡分校を利用した、野根山街道西登山口近くの宿泊可能な生活体験交流施設です。昔ながらの田舎暮らしが体験できます。

電話番号:0887-38-8188(奈半利町教育委員会)
問い合わせ時間:午前8時30分~午後5時15分(月曜~金曜)

奈半利町海浜センター「海辺の自然学校」

人工の消波ブロックに囲まれた「ふるさと海岸」で、シーカヤックやシュノーケリング体験ができます。海底に着床した約70種類のサンゴや熱帯魚が見られます。

電話番号:0887-38-5127
営業:4月1日~10月31日
午前9時30分~午前11時
午後1時30分~午後3時
※平日は2日前までに予約

料金
※料金に関しては直接お問合せ下さい。

農家食堂まえまき 坂本年男

主人公の坂本さんご夫婦が造ったどぶろくを販売しています。

電話番号:0887-38-3155
FAX番号:0887-38-7241