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2019年6月8日水無月の弐

佐賀・基山町
~ 想いつなぐ仕立ての技 ~

佐賀県基山町が舞台。2015年に『ハンドメイドショップ TSUKURU』をオープンした取越奈緒美さん(61歳)と夫の正弘さん(64歳)が主人公です。
基山町出身の奈緒美さんは高校を卒業後、実家の洋服店を継ぐため、東京の紳士服専門学校で学び、父の元で仕立ての腕を磨きました。地元出身の会社員・正弘さんと23歳で結婚、3人の子供を育てます。しかし、昭和から平成に変わる頃、紳士服が売れない時代になってしまいます。
店を手伝っていた奈緒美さんは、後を継がなくても良いと両親から言われパートにでるように。2008年、両親が営んでいた洋服店は55年で幕を下ろしました。
しかし、正弘さんの定年退職が近づくと、閉めたままの店をそのままにしておくのはもったいないと、夫婦で考えるように。奈緒美さんは、足踏みミシンを使ってカバンや小物を手作りする店を始めたいと家族に相談。すると、東京でグラフィックの仕事をしている長男が、足踏みミシンをデザインした看板を送ってきたのです。その看板に背中を押され店の改装を進めると、今度は正弘さんが、カフェコーナーを始めることに。こうして2015年7月『ハンドメイドショップ TSUKURU』をオープンしました。
両親が営んでいたテーラーを改装し、足踏みミシンでとハンドメイドの店を始めた取越さんご夫婦の日常と、応援してくれる家族や友人たちとの交流を紹介します。

お二人が始めた『ハンドメイドショップ TSUKURU』。長男が贈ってくれた看板はお店の入り口に健在です。奈緒美さんを応援したいと、正弘さんが始めたカフェコーナーは軽食も人気です。ご夫婦で考えたというロールパンで作るイタリアのホットサンド、パニーニ。「料理は苦手でもこれなら作れる」と正弘さん。このパニーニは評判がよく、初めて食べたという正弘さんの兄・秀法さんもお気に入りです。

取越さんご夫婦が新しくチャレンジしていること。それは基山駅の改札前に設置した「KIYAMA駅GALLERY」です。地元の職人さんたちと「基山職人の会」を立ち上げ、ここに皆さんの作品を展示しています。この日は作品の入れ替え。モノ作りを通して基山町を盛り上げていきたい、愛する故郷に恩返しをしたい。「基山職人の会」の皆さん、思いは一緒ですね。

お店に高校時代の奈緒美さんの同級生、平野真由美さんがやってきました。平野さんは、奈緒美さんが父親のネクタイをポーチに生まれ変わらせた腕に感動し、かつて夫にプレゼントしたネクタイを持参。髭剃りなどの小物入れとしてもう一度プレゼントしたいとのご注文です。奈緒美さんは「お気に入りの品をもう一度愛用してほしい」という同級生の思いに応えようと、心を込めて作り上げます。お客様が喜んでくれることが奈緒美さんにとっても一番の喜びです。

定休日のこの日、二人は博多にお出かけです。目的は布地の仕入れと、自分たちへのご褒美。まず向かったのは、手芸や生地の専門店。注文を受けた際、完成をイメージして、合わせやすい裏地やボタンなどを選びます。そしてご褒美は、ランチの美味しい海鮮のお店。昼の博多でランチ&ビールでカンパーイ!お店を始めてから二人で考えた休日の過ごし方。いつも二人で考えて行動する、仲の良いご夫婦です。

楽園通信

ハンドメイドショップ TSUKURU

オリジナルのバッグやポーチ、布地を持ち込んでのオーダーメイドの注文も受け付けています。完成までに時間がかかりますので、ご了承ください。正弘さんのカフェコーナーも評判ですよ。

電話番号:0942-92-0255
営業時間:午前10時~午後7時
※月曜は定休日
※日曜は正午から

バッグ:5,000円~
ポーチ:2,000円~
パニーニセット:700円(コーヒー・サラダ付き)