これまでの放送

  • 年別にみる
  • 地域別にみる
2019年5月11日皐月の弐

高知・室戸市
~ 歴史味わう古民家喫茶 ~

今回の舞台は、昔懐かしい日本家屋が建ち並ぶ高知県室戸市吉良川町。この場所で、喫茶店を営む、横山幸さん(68歳)と夫の昌三さん(71歳)が主人公です。
高知県室戸市吉良川町出身の幸さん。21歳の時に社会人バレーボールクラブで昌三さんと出会い、23歳の時に結婚。3人の子供を育てます。その後、子供たちがそれぞれ独立し、空き家になっていた幸さんの実家のことを考えるように。「思い出のたくさん詰まった家を残したい」そう思ったご夫婦は、2012年に「古民家喫茶 多だ屋」をオープンしました。
喫茶店の1番人気メニューが土佐の郷土料理「皿鉢料理」を幸さん流にアレンジした「ふるさと御膳」。家の裏手にある畑で採れた野菜などで作る、煮物や酢の物、揚げ物など5品以上の料理が1つのお皿に丁寧に盛り付けられています。「栄養バランスも良く、美味しい」とお客さんからも好評です。
昌三さんは、吉良川町の歴史や風情ある町並みを多くの方に知ってもらいたいと、「町並み散策ツアー」を行い、無料でガイドをしています。参加者の皆さんは「歴史を感じる」「若い世代にこの風情を伝えたい」と町並み散策を満喫していました。
空き家になっていた実家の古民家と歴史ある町並みを多くの人に知ってもらいたいと喫茶店を始めた横山さんご夫婦。そんなお2人の姿はキラキラと輝いています。

「古民家喫茶 多だ屋」の1番人気メニューが「ふるさと御膳」です。土佐の郷土料理である「皿鉢料理」を幸さん流にアレンジしました。大きめのお皿に5品以上ものおかずが載ったお得なランチです。この日は、大根とフキと厚揚げの煮物に、揚げたナスを酢醤油でしめたタタキやカボチャサラダなど全部で8品のおかず。手に入った食材によって毎日献立を変えるのが幸さんのこだわりです。お客さんは「栄養バランスも良く、美味しい」と幸さんの手料理を大絶賛していました。

喫茶店を開いた古民家は、幸さんの実家。元々は武家の屋敷で100年以上の歴史があるそうです。国が選定する保存地区の伝統的建造物にもなっています。11年前に1度改装しましたが、梁、敷石、雨戸などは当時のまま。中庭にある大正5年に建てられた土佐漆喰の白壁の蔵も伝統的建造物なんです。古民家の戸を開け、風情ある中庭の蔵を眺めながらのひと休みは心が和みます。幸さんにとっては幼い頃の思い出もたくさん詰まった場所です。「この場所を守り続けていきたい」と語るご夫婦です。

昌三さんには力を入れている活動があります。吉良川町を多くの人に知ってもらいたいとボランティアでガイドをしています。石を高く積み重ねた塀は「いしぐろ」と呼ばれ、台風から家を守ってきました。石の積み方が家々で異なっているのも特徴だそうです。白壁の瓦の下が黒ずんでいる家がありました。これは太平洋戦争の時、空襲から逃れるために黒く塗ったといわれています。吉良川の町並みには生活の知恵や歴史が溢れているんです。最後は、多だ屋の中庭でランチ。幸さんが腕によりをかけた料理に、室戸市の名物・トコブシの炭火焼きなど大満足なメニューです。参加者の皆さんは、「歴史を感じた」「今度は孫を連れてきたい」と吉良川町を満喫していました。

お店が休みのこの日、ご夫婦はタケノコ掘りに出かけました。幸さんの実家が所有している竹林で、毎年掘っているんです。そのためタケノコを買ったことがないんだとか。地面から顔を出したタケノコを昌三さんが次々に見つけ、幸さんに渡します。皮を剥いでいくのが幸さんの担当。あっという間にたくさん収穫出来ました。「初物なのでみんなで一緒に食べます」と昌三さん。海の幸も山の幸も豊富な吉良川町。ご夫婦はこれからもこの町の素晴らしさを伝えていきます。

楽園通信

釜めし 初音

海と山の幸を贅沢に詰め込んだ土佐の郷土料理、「皿鉢料理」をぜひ食べてみてください!

電話番号:0887-22-0290
営業時間:午前11時30分~午後1時30分
午後5時~午後9時
定休日:不定休

皿鉢料理(6人前):20,000円~
※3日前までに要予約
料理の内容により料金は異なります

古民家喫茶 多だ屋

蔵を眺めながら、落ち着く空間でひと休みはいかがですか?幸さんの手料理は優しい味で絶品です。

営業時間:午前8時~午後3時
定休日:日曜・月曜

ふるさと御膳:800円