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2019年4月20日卯月の参

山口・長門市
~ 海と棚田の絶景古民家 ~

今回の舞台は、穏やかな海に囲まれ、心地よい潮風が吹く山口県長門市の向津具半島。心癒やされる風景に惚れ込みこの地に移住し、昔ながらの田舎暮らしを始めた河野由美子さん(58歳)と夫の豊之さん(63歳)が主人公です。ご飯を炊いたり、調理に使うのはすべて薪!また自家製の米や野菜、頂き物の新鮮な魚介類が並ぶ食卓は豊かです。
山口県出身、幼稚園の先生をしていた由美子さん。ダンスサークルで豊之さんに出会い22歳で結婚、4人の娘が生まれます。豊之さんは警察官として働き、由美子さんは子育てに専念。アウトドア好きなご夫婦、休みの日には子供たちとキャンプを楽しみました。忙しいながらも充実した日々を過ごし、やがて、娘たちは巣立っていきました。しかし、娘の裕美さんが亡くなった事をきっかけに、由美子さんは悲しみのあまりふさぎ込むようになりました。「どうにかしないといけない」と豊之さんが誘ったのが、以前家族で訪れたことのある長門市への旅でした。絶景が広がる向津具半島を自転車でのんびり巡ると…。青々とした海、響き渡る鳥たちの声を聞いた由美子さんは「ここに住みたい」と思うように。最初は困っていた豊之さんでしたが、由美子さんが決めたことなら、と移住を承諾。物件を探すと、空き家となっていた古民家を借りられる事になりました。
2014年、豊幸さんが早期退職、夫婦揃って山口県長門市向津具半島に移住しました。
ご夫婦の自慢は、自宅前の景色。防風林を抜ければそこに海と棚田の絶景が!また、昭和20年代に建てられた古民家には、かまどや七輪などが残されていたため、薪が燃料。その暮らしはまるで“毎日がキャンプ”みたいなんです。ご夫婦の移住を歓迎するご近所さんも、新鮮な海産物や野菜などを持ってきてくれ、さらに美味しい食べ方も教えてくれます。皆さん、ご夫婦の暮らしを応援してくれます。
これからもこの新天地で、美しい海と山、そしてご近所さんの人情に囲まれながら、ご夫婦寄り添い、穏やかな日々を過ごしていって下さいね!

自宅の前にある防風林の先には、海と棚田の絶景が広がります。この場所には、お孫さんのリクエストで豊之さんが作ったというブランコが設置してあります。のんびりと海風を感じながらブランコに揺られていると、とっても心が癒やされるそう。昭和20年代に建てられた家には昔ながらのかまどや薪風呂などが残されていました。ご夫婦は調理、炊飯、お風呂に至るまで生活のほとんどを薪を燃料とする事にしました。そのため日々に必要な“薪割り担当”となった豊之さん。最初は怖くてチェーンソーが使えなかったそうですが、今では様々な道具を軽やかに使い、毎日の燃料を確保しています。薪を使って由美子さんがかまどで炊きあげるご飯は、去年始めて自家栽培したお米、これまた絶品です!また、豊之さんお気に入りの、海の見える薪風呂での入浴も、一日の疲れを癒やす至福のひととき。まさに“毎日がキャンプ”のような楽しい暮らしです。

近所にある「かえるえん」は、幼児たちに自然と触れ合いながら様々な経験をしてもらう施設です。ここを始めた堀之内健さんに声をかけられ、由美子さんは去年から、週に一度、子供たちを見守るスタッフとして働くことになりました。子どもたちと一緒に山を走り回ったり、サッカーをしたり、かまどでご飯を炊いたりと、いつもみんなに囲まれて人気者の由美子さん。その姿は子供たちに負けず劣らずの、すごいパワーです。「逆に元気な子供たちから元気をもらっている」と言う由美子さん。そんな由美子さんに堀之内さんや同僚は、「少女のような心を持っている温かい女性」「子供との付き合い方が上手」と熱い信頼を寄せています。由美子さんにとっても「かえるえん」で過ごす時間はかけがえないものとなりました。

夕方、河野家にご近所さんが集まりました。「ニナ貝」という美味しい巻貝、ブリの小さいサイズ「メジ」など、海辺の町ならではの新鮮な差し入れを持ってきてくれたのは、山本さんと小形さん。隣に住む若手、松田さんは野菜の卵とじを作って訪ねてくれました。由美子さんは家の周りで採れたツワブキやノビルを料理して…、海の幸と山の幸のごちそうが勢揃いです!みんなで仲良くお酒を酌み交わす夜は、にぎやかに会話がはずみ、笑顔が絶えません。昔に比べて人口が減りつつあるというこの地へ、河野さんご夫婦が移住したことを「大変いいこと」「大歓迎」と心から喜んでくれるご近所さんたち。海と山の絶景だけでなく、こうした温かい人情がご夫婦を包み込んでくれているんです。

ある日、河野家にやって来たのは、次女の紗緒里さんと四女の綾華さん。お二人とも赤ちゃんを連れて遊びに来ました。実は河野家、最近長女の良枝さんも出産し、立て続けにお孫さんが誕生したんです。とっても可愛いお孫さんたちの姿に、由美子さんも豊之さんも、目じりが下がりっぱなし。庭では娘と孫が来るやいなや、「ばあば、頑張れ!」の声援が聞こえてきました。庭にある池に、長靴姿で入っていった由美子さん…泥の中から取り出したのは、自家製のレンコン!泥にまみれながらイキイキとしている由美子さんの姿に、「パワフルで逞しい!」とお嬢さんたちもびっくり。“パワフルばあば”が収穫した立派なレンコンは、愛する家族へのお土産です。沙緒里さんも綾華さんも、両親の姿を見て「移住前に比べて元気になった」と喜んでいます。ご夫婦が長門市に来たことで、お孫さんたちの田舎も出来ました。今後が本当に楽しみですね!

楽園通信

長門市観光コンベンション協会

絶景ポイントがたくさんある長門市。中でも123基の鳥居が100メートル以上にわたって続く絶景の「元乃隅神社」は一見の価値ありです!

電話番号:0837-26-0708
問い合わせ:午前9時~午後6時