
神奈川・二宮町
~ 湘南で農業始めました ~

神奈川県二宮町が舞台。農業セミナーで知り合った30代の若き相棒と共に農業を始めた川尻哲郎さん(56歳)が主人公です。
北海道下川町出身の川尻さんは高校卒業後、上京して大学に進学。3年生の時に中退し貿易会社や新聞配達店に勤務。38才の時に結婚しましたが離婚を経験します。その後、長年続けてきたパソコンのスキルを生かしてパソコン教室を開設。しかし、大手のパソコン教室に押され8年で教室を畳み、都内の出版会社で働き始めました。
ある日、青森県の農家が、不可能と言われていた農薬を使わないりんご栽培に成功したという新聞記事を読み、農業に興味を持った川尻さん。当時暮らしていた横浜市で農業に関するセミナーに参加し、末永郁さん(37歳)と出会います。
互いに「将来の夢」や「農業」について語り合う内に意気投合。2人で農業を始めることを決意します。2016年、横浜市から二宮町に移住。休耕している畑を借り、去年5月「コッコパラダイス」と屋号を付け、鶏卵と野菜の生産を始めました。
飼っている鶏は「ゴトウモミジ」、「ゴトウサクラ」の2種200羽。更に100羽を超えるヒヨコも飼っています。野菜は人参や大根、レタスなど10種類ほどを栽培しています。
二宮町に移住してから地域の活動にも参加している川尻さん。中でも「湘南二宮・ふるさと炭焼き会」は、定年退職後に山の間伐や炭焼きなど、里山の再生を目的に発足した会で平均年齢69歳、37人が参加しています。川尻さんと末永さんは、先輩たちから、地域との関わり方など様々なことを学んでいます。
湘南で新規就農、相棒の末永さんと共に額に汗して頑張る川尻さんの暮らしと、2人を見守り応援する人たちとの交流を紹介します。



400坪ほどの休耕畑を借り、川尻さんと末永さんが2人で手作りした広い鶏舎で、200羽の鶏たちは伸び伸び育っています。元気の源は、給食センターから貰った残飯に米糠とサンゴ礁の粉末を混ぜた、こだわりの餌。そして卵は何と!落しても割れないほど丈夫なんです。食べ方は「卵かけご飯が一番美味しい」と語る川尻さん。産みたて卵を生で味見していました!



野菜は休耕していた畑を5カ所借りて栽培しています。海を望む斜面の畑では、人参、大根、レタスなどを育てています。「今年は大根の出来がいい!」と川尻さん。相棒の末永さんは「人参を収穫している時の匂いがいい」と笑顔。横浜の農業セミナーで知り合った2人は、たまに親子に間違えられることもあるのだとか。それほど仲がいいんです!



里山の再生を目的に2000年、二宮町主導で始まった「湘南二宮・ふるさと炭焼き会」。去年から川尻さん末永さんも参加しています。この日は炭の窯出し。先輩たちから指導を受けながら炭を切る川尻さん。およそ2時間の作業後、マスクを取ると顔は炭で真っ黒!それでも川尻さんは満面の笑顔!先輩たちといい汗流しました!



今日は炭焼き会のメンバーで芋煮会です。それぞれが育てた野菜を持ち寄って、芋煮を作りました。そして「大々的に乾杯!」と酒盛りが始まると、先輩たちから「最初は農業だけで生活なんか出来る訳ないと思った」「でも成功してほしい」「がんばれ」と激励の言葉が…。決意を新たにする川尻さんでした。



二宮町の隣、大磯町のパウンドケーキ専門店「三日月」と「コッコパラダイス」のコラボレーション、オリジナルパウンドケーキが完成!普段「三日月」で販売しているパウンドケーキと食べ比べた川尻さんは「コッコパラダイスの卵を使った方が、卵の香りが鼻に抜ける」と。「三日月」の店主は「卵の味が濃い、卵メインのケーキとして売り出す」と太鼓判を押す。“こっこパウンドケーキ”として販売予定です!




わくわく広場 ららぽーと湘南平塚店
川尻さんと相棒・末永さんが育てた鶏の卵は「コッコパラダイスの卵」として、こちらのお店で販売しています。
是非“卵かけご飯”で食べてみてください。お勧めです。
コッコパラダイスの卵
1パック(4個入):300円
電話:0463-26-6252
営業時間:午前10時~午後9時
定休日:なし
年末年始は営業時間の変更あり
12月31日:午前10時~午後7時
1月1日:午前9時~午後9時