
新潟・柏崎市
~ 古民家 味わいカフェ ~

舞台は新潟県柏崎市。この地で長年探し続けてきた理想の古民家に出会い、6年前に古民家カフェ『舞待夢(まいたいむ)』を開いた數森美子さん(65歳)と夫の康二さん(66歳)が主人公。
栃木県宇都宮市に生まれ、小学生の頃から親戚が暮らす大きな古民家に憧れていた美子さん。23歳の時に中学の同級生だった康二さんと結婚。新潟県長岡市に住み、時間を見つけては、夫婦で旅行を兼ねて古民家を見て回りました。そして54歳の時、柏崎市で理想の古民家と出会い、購入。しかし、3カ月が過ぎた2007年7月16日、新潟県中越沖地震が発生しました。太い柱と梁のおかげで運よく倒壊を免れた古民家を目の当たりにした美子さんに「この家は絶対に取り壊してはいけない」という強い思いが生まれました。5年の歳月をかけてリフォーム。完成した2012年6月、多くの人に古民家の良さを味わってもらおうと、古民家カフェ『舞待夢(まいたいむ)』をオープンしました。
築150年、大きな茅葺屋根の古民家は中に入ると、幅の広い差鴨居が目に入ります。がっしりとした造りが特徴の家です。カフェは、美子さんと女性スタッフ4名で切り盛りしています。時間が止まったような懐かしさと、ゆったりくつろげる空間がお客さんにも評判。地元で採れた食材を使ったメニューが人気です。夫の康二さんは、店周りの草刈りなどで美子さんを支えています。また、自然が大好きな康二さんは、地域の植物を守るボランティアなどにも積極的に参加しています。
長年探し求めた古民家と出会い、カフェをオープンさせた美子さんと、陰日向で美子さんを支える康二さん。ご夫婦の暮らしと地域の方々との交流を紹介します。



美子さんが30年間探して巡り合った、築150年の古民家。がっしりとした梁が支えるのは大きな屋根。トタンで被われていますが、中は茅葺きです。重厚感のある鴨居は“差鴨居”と呼ばれ、梁のように家を支えています。曲がっているのが特徴の“ちょうなばり”は雪の重さに耐えながら斜面で成長した木を屋根の傾斜に合わせて使っています。10代の頃から古民家ファンの美子さん。古民家の話になると目が輝いていました。



店は、美子さんと地元の女性4名で切り盛りしています。豆腐やおから、ヒジキなどが入っている和風ハンバーグのセットや、店の畑で摘んだ花や山野草などの天ぷらが付いたお蕎麦セットなど、美味しいランチが好評です。康二さんは、もっぱら裏方に徹していて店には顔を出さないそうですが、店の周りの草刈りなどでサポートしてくれています。


海沿いにある『日本海 石地わさび園』では地下水を汲み上げ、砂地でワサビをハウス栽培しています。この地元のワサビと柏崎の鯛を使って新メニューが作れないかと考えた美子さん、舞待夢(まいたいむ)のスタッフ達と“鯛丼ぶり”に挑戦です。試作しながら互いに意見を出し合うスタッフ。正直にズバズバ言い合える素敵な仲間たちです。



この日、自分達の畑で菊芋掘りをすることにしました。一緒に手伝ってくれるのは娘さんご家族です。3世代で、たくさんの菊芋を収穫することが出来ました。自宅に戻って夕食。孫の咲紀ちゃんは菊芋が大好き。家族そろって素敵な1日を過ごせました。




日本海 石地わさび園
清らかな地下水で、立派なワサビが育っています。土・日曜・祝日は、ワサビ栽培の水を再利用した池でニジマス釣りも出来ます。
電話:0257-47-7028
営業時間:午前10時~午後4時
定休日:月・木曜(祝日の場合は営業)
ニジマス釣り堀
※土・日曜・祝日のみ
(11月~3月は事前にお問い合わせ下さい)



舞待夢(まいたいむ)
地元の野菜を使ったランチを味わえます。鯛のほぐし身を敷き詰めた新メニューの“鯛わさび丼”も完成しました。
電話:0257-47-3511
営業日:木・金・土曜
午前11時30分~午後5時
※午後5時以降の予約は電話でご相談下さい
ランチ:1,000円
(ラストオーダー 午後2時30分)