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2018年10月27日神無月の四

岐阜・美濃加茂市
~ 秋の恵み 夫婦の梨園 ~

舞台は、岐阜県の南部に位置する美濃加茂市。古くから果樹栽培が盛んなこの地で、定年退職後、父が始めた梨農園を継いだ福田好朗さん(70歳)と千恵子さん(69歳)が主人公です。
梨農家の末っ子として生まれた好朗さん。高校卒業後は紡績会社に就職、その後、大手電機メーカーに転職します。23歳の時に千恵子さんと結婚し、2人の子どもが生まれました。時は高度経済成長期。好朗さんは、がむしゃらに働き続け、気が付けば定年退職を迎えていました。定年後、最初のうちは好きなことを楽しんでいた好朗さんでしたが、次第にすることが無くなり、やがて「自分の人生は何なのか、これで終わりか」と虚ろな気持ちになっていきました。そんなある日、実家の梨畑を継いだ兄が体調を崩してしまい、急遽、梨栽培を手伝うことに。その後兄が亡くなり、好朗さんは決心します。「父と兄が育てた大切な梨の木を絶やしてはいけない、守って行こう」。こうして新たな目標が出来た好朗さん。62歳で千恵子さんとともに本格的に梨栽培を始めました。
福田家の梨畑では幸水、豊水をはじめ8品種を育てています。梨作りを始めて今年で8年。「“稲は足音を聞いて育つ”という話を聞いたが、ようやくその意味がわかるようになった」と話す好朗さん。父、兄から継いだ大切な梨畑を守るため、毎日畑に足を運び続けます。千恵子さんも「自分たちがやるしかない」と傍らで手伝ってくれています。
父が始めた梨畑を守り、次世代に残したいと頑張る好朗さんと千恵子さん。お二人の奮闘ぶりと、応援してくれている地域の皆さんとの交流の様子を紹介します。

冬の剪定から収穫まで、一年中世話が欠かせない梨作り。梨栽培初心者の好朗さんでしたが、兄の妻・ミシさんに育て方を一から教わり、懸命に覚えていきました。「梨作りは大変だけど、できた時は嬉しい」と話す好朗さん。妻の千恵子さんも収穫や箱詰めなどの作業を手伝ってくれています。

車に梨を積み込んで向かったのは、愛知県犬山市にある猿だけの動物園『日本モンキーセンター』。収穫前に台風で落ちてしまった梨を、もったいないので猿たちに食べてもらいに来たんです。大切に育てた梨を美味しそうに食べてくれる猿の姿に、「いいもの見させてもらった」と嬉しそうな好朗さんでした。

好朗さんがもったいないと感じているものはもう一つ。高齢化や後継者不足の影響で増えてしまった休耕田です。そこで、20年程休耕している実家の田んぼで栽培するのはマコモタケ。今シーズン初収穫のこの日、シルバー人材センターの皆さんと千恵子さんと共に、一気に刈り取ります。カゴいっぱいのマコモタケを収穫し、大満足です!

梨の出荷を終えた福田さんの作業小屋に大勢の人が集まりました。まだマコモタケを食べたことのない人もいるので、仲間達に食べてもらおうと、友人、知人に声をかけたんです。千恵子さんが作っているのはマコモタケのきんぴらに天ぷら。「うまい!」と大好評でした!新たに挑戦して良かったと、笑顔のお二人です。

楽園通信

山之上果実農業協同組合

果樹栽培が盛んな山之上町の秋の恵みを味わってみてはいかがでしょうか。今年の豊水の販売は終了していますが、11月、12月からは愛宕や晩三吉という品種が旬を迎えます。

電話番号:0574-25-4101
問い合わせ:午前9時~午後5時

里山公園青空市場

好朗さんも栽培しているマコモタケ。シャキシャキとした食感が特徴で、炒め物や天ぷらにしても美味しく頂けます。収穫時期が短いため、売り切れの際はご了承ください。

電話番号:0574-27-2217
営業時間:午前9時~午後5時