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2018年7月21日文月の参

岡山・岡山市
~ 楽しさいっぱい 農園工房 ~

のどかな田園風景が広がる岡山市北区建部町。この町で、様々な農家体験や宿泊が出来る「のぶえ農園工房」を始めた延江佳子さん(64歳)と夫の泰男さん(65歳)が主人公です。
学校事務の仕事をしていた佳子さん。23歳の時、町役場に勤めていた泰男さんとお見合いで結婚しました。泰男さんの家は農家。佳子さんは料理やしきたりなどを泰男さんの両親から教わりました。56歳の時、早期退職した佳子さん。受け継いだ畑で花や野菜を育て始めると、食べきれないほど沢山の作物が実りました。そこで佳子さんは、岡山市の事業『農地でショッピング』に参加することに。これは、直接販売を希望する農家の情報を岡山市が公表し、消費者が直接連絡を取って現地で農産物を購入するもの。これをきっかけに、2012年に『のぶえ農園工房』を立ち上げた佳子さん。その後泰男さんも退職し、夫婦で過疎化が進む地域を元気にしたいと、2014年に農家民宿を始めました。
佳子さんは畑で野菜作りを担当。『雑草園』と名付けた広い畑で育てている野菜は年間50種類を超えます。野菜の収穫時期には予約制で『農地でショッピング』の受け入れをし、郷土料理作り体験なども行っています。
泰男さんは田んぼと、ピザ窯を使った体験メニューの担当。そして3年前から念願だったアイガモ農法も始めました。田んぼで虫や雑草を食べ働いてくれるアイガモやアヒルのヒナたち、その愛らしい姿に日々癒やされている泰男さん。また、お手製のピザ窯でピザやパン、肉を焼いたりしては、お客さんやご近所さんに喜ばれています。
「田園風景を守り、故郷を未来につなげる活動がしたい」というご夫婦。農業を楽しむことで、多くの人に素晴らしさを伝えたいと考えています。日々、いろんなアイデアを次から次へと実践し、パワフルに活動する延江さんご夫婦。とっても輝いています!

以前からアイガモの力を借りて、美味しいお米を作りたいと考えていた泰男さん。『アイガモ農法』では、生まれて数週間のヒナ30羽ほどが田んぼで活躍しています。また、敷地の一角でも大きく育ったアヒルとアイガモ6羽を飼っています。いつも仲間と連れだって、おしりをフリフリして歩く鳥たち。その可愛らしい姿に魅了されたのが、ご近所のお母さんたちです。毎日、夕方になると食パンを持参し、おやつの餌やりに来てくれます。ご夫婦の活動に、町の皆さんも癒やされ、応援してくれています。

岡山市の事業『農地でショッピング』に参加しているのぶえ農園工房。佳子さんが作った新鮮で美味しい野菜を求め、時々お客さんが予約して訪れます。販売できるのは野菜が多く実っている時だけですが、畑に植わっている野菜をお客さん自ら選んで採ってもらいます。収穫の楽しさや、農業の大変さを体感しながらの買い物です。予約したお客さんは「農家の方の思いも分かるし楽しい」と大喜び。自分で収穫した野菜は、普段よりも何倍も美味しく感じることでしょう!

岡山の郷土料理『サワラ寿司』作りの体験をしに、ご近所の延江由美子さんと木村晃子さんがやってきました。かつてこのあたりでは、家族や親戚が一堂に会する日などにたくさん作って食べるご馳走でしたが、今ではその伝統の味を受け継いでいない家庭も増えているそうです。農家のお嫁さんとして、しっかり泰男さんのお母さんから作り方を受け継いだ佳子さん。「楽しく伝統を学び、次の世代に受け継いでいってほしい」そんな思いを抱き、声がかかれば喜んでその技を教えています。

夕方。ご近所に住む、泰男さんの友人・田淵陸男さんと宮内輝正さんが工房にやってきました。こうなると…、通称「やっちゃん居酒屋」の始まりです。
泰男さんお手製のアヒルの薫製などをつまみに、お酒が進みます。そんな皆さんには共通の趣味があります。それが『仏像彫刻』。不動明王など、仏像のことを熱心に勉強して、日々彫刻の腕を磨いています。泰男さん曰く「年を重ねると興味が湧いてくる世界」なんだそう。この日も深~い仏像談義は、夜遅くまで続きました。

楽園通信

のぶえ農園工房

主人公・延江さんご夫婦が営む農園工房。様々な体験だけでなく、農家民宿もやっています。
佳子さんが作った新鮮な野菜を畑で販売する「農地でショッピング」は完全予約制で、野菜が多く実った時だけ受け入れが可能です。
泰男さんが窯を担当する、米粉のピザや米粉パン作りなどの体験メニューも大好評!

電話番号:086-722-0753
電話受付時間:午前9時30分から午後7時
定休日:お盆・年末年始・農繁期、地域行事がある日
宿泊費:1泊2食付き 6800円(税別)
※各種体験料、夏季・冬季の冷暖房費は別料金
※農地でショッピングは完全予約制(収穫時期のみ)
余剰野菜がある時だけの限定になります。