
栃木・小山市
~ イチゴ農家のスイーツ店 ~

栃木県小山市が舞台。イチゴ栽培に勤しむかたわら、家族と力を合わせてイチゴのスイーツ店を開いた篠原和香子さん(53歳)と宏明さん(55歳)が主人公です。
栃木県鹿沼市で育った和香子さんは、21歳の時にイチゴ農家2代目の宏明さんと結婚。2人の子どもが生まれました。子育てが一段落し、イチゴ栽培を手伝い始めた和香子さんが目を向けたのは、選果する際に出る規格外のイチゴでした。その多くが廃棄されてしまう規格外のイチゴを使って、和香子さんは洋菓子店を開く夢を描きました。長男の和貴さんがイチゴ農家を継ぎ、長女の由佳さんがパティシエになると、和香子さんの夢は現実味を帯びてきました。そして家族で話し合い、去年6月、自分たちで育てたイチゴをスイーツにする店『Chez Fraise(シェフレ)』をオープンしました。“Chez Fraise”とは、フランス語で“イチゴの家”という意味。店内にはイチゴをたっぷり使ったスイーツが並びます。
“愛情込めて育てた美味しいイチゴをたくさんの人に食べてもらいたい”と、動き出した和香子さんと宏明さん。そんな2人の夢をともに追いかける家族の奮闘と、地域の皆さんとの交流の様子をご紹介します。


篠原家が育てているイチゴは、栃木県のブランド「とちおとめ」。早朝から、ご夫婦と宏明さんの父・芳男さん、長男・和貴さんの3世代で収穫を行います。収穫後は大きさや形で分類して、決められた重さになるようパック詰めします。この難しい作業を手際よくこなす和貴さんは、頼もしい存在です。



朝摘んだイチゴは店に運ばれてスイーツに変身します。ジェラート担当の和香子さんは、イチゴをたっぷり使ったイチゴソースを作ります。それをミルク味のジェラートに載せれば一番人気の「とちおとめミルクジェラート」の出来上がりです。一方、長女の由佳さんはケーキ担当。イチゴの綺麗な断面を生かした盛り付けにこだわっています。


この日やってきたのは、自宅近くの酒蔵「若駒酒造」。日本酒が大好きな宏明さんは試飲に夢中ですが、本来の目的は酒粕をもらうこと。地元の酒蔵で生まれた酒粕で甘酒ジェラートを作ります。アルコールは1%未満ですが、運転する方は食べられないのでご注意を!


イチゴと同様に、かんぴょうも栃木県の特産です。県からの提案で、イチゴとかんぴょうの原料となるユウガオを使った新しいスイーツを由佳さんが試作しました。更にドライイチゴとかんぴょうを使ったタルトにも挑戦。家族で味見をします。このコラボレーションはうまくいったのでしょうか…




Chez Fraise(シェフレ)
篠原家自慢のイチゴをたくさん使ったケーキやジェラート、ドリンクを販売しています。お持ち帰りはもちろん、2階にはカフェスペースがありますので、店内でゆっくりとスイーツを楽しむことができます。「とちおとめ」が食べられるのは5月いっぱいまでです。
電話番号:0285-35-1561
営業時間:午前11時~午後6時
定休日:火曜
※6月~10月は第1・3水曜も休み