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2018年4月14日卯月の弐

高知・黒潮町
~ 優しさ伝える母の米飴 ~

4キロにも及ぶ海岸を美術館とし、「Tシャツアート展」などのイベントを開催している高知県黒潮町が舞台。
子どもの頃から食べ親しんだ米飴を残そうと、米飴を生産する「ともこ工房」を営む堀由紀さん(56歳)と母の委子(ともこ)さん(79歳)が主人公です。
黒潮町の山間部で、三姉妹の長女として生まれ育った由紀さん。子どもの頃から母・委子さんがおやつに作る米飴が大好きでした。由紀さんが40代を迎え、委子さんが高齢になったことで「このままだと母の作る米飴がなくなってしまう」と感じた由紀さんは、委子さんから米飴作りを学び始めました。そして2015年、委子さんが細々と作り続けていた「ともこ工房」を新築、薪釜も二つ設置して、由紀さんは本格的な米飴の生産と花はぶ茶作りをスタートしました。
お米と麦芽と水だけで作る米飴は、仕上がりの見極めが難しく、母の委子さんに手伝って貰いながら米飴作りを続けています。「ともこ工房」で作る米飴は、優しい甘味が懐かしいと黒潮町で人気になっています。さらに由紀さんは、地域を元気にしたいと「農家民宿ななさと」をオープンし、土曜日限定のモーニングサービスも始めるなど、精力的に活動しています。
母の味を残したいと工房を営みながら、地域を元気にしたいと頑張る由紀さん。そんな由紀さんを応援してくれる家族やご近所さんとの日常を紹介します。

工房の大きな薪釜で作る「米飴」。炊いた米に自家製の麦芽を加え、ぬるま湯で温度を調整して7時間ほどかけて糖化させます。その搾り汁を、アクを取り除きながら時間をかけて煮詰めます。由紀さんと委子さんが交代で火の番をして3時間、最後は委子さんが出来上がりを見極めます。瓶詰めした米飴は、あっさりとした甘さが優しい、懐かしい味をしています。

この日、ご近所さんたちとコンニャク作りが行われました。すり潰したコンニャクイモをよく混ぜてから石灰水を入れて固めます。昔から、それぞれの家庭で作られてきたコンニャクは、家庭によって少しずつ作り方や味が違っているそうです。由紀さんは、皆さんのコンニャク作りを農家民宿の体験メニューにしています。茹で上がったコンニャクはアツアツ。さっそく試食すると「100点満点」の評価で、美味しいコンニャクができました。

ビニールハウスでキャベツやホウレンソウなどの野菜を収穫し、原木からシイタケを手に入れた由紀さん。さらに母の委子さんから、鶏小屋の卵を分けて貰いました。これらの食材は、土曜日限定で営業している「カフェななさと」のモーニングサービスに使います。自家製の食材をたくさん使ったお料理で、由紀さんがお客様をおもてなしします。

土曜日の朝8時に「カフェななさと」のモーニングサービスが始まります。この日も、ご近所さんたちがたくさんやってきました。おにぎりかカレーを選べるモーニングセットはお年寄りたちにも評判で、由紀さんの料理を味わってもらいます。店内が込み合ってくると、ご近所さんが配膳なども手伝ってくれます。たくさんの人が、美味しいモーニングとお喋りを楽しみました。

楽園通信

ともこ工房&農家民宿ななさと

由紀さんが委子さんと米飴作りを行っている「ともこ工房」。
親子2人で少しずつ「米飴」と「花はぶ茶」の加工を行っていますので、売り切れでもご容赦ください。
由紀さんが営む「農家民宿ななさと」では、宿泊しながら農家体験ができます。さらに、毎週土曜日限定で朝8時からモーニングの営業をしています。由紀さん1人で料理作りから配膳まで担当していますので、こちらも数に限りがあります。

電話番号:0880-43-1841
問い合わせ時間:午前8時~午後6時

米飴(190ml):1,080円
花はぶ茶:380円
ななさとモーニング:500円
※モーニングの営業は、土曜日の朝8時から昼12時30分まで。