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2018年3月31日弥生の伍

三重・桑名市
~ 祭車のミニチュア作り ~

かつて東海道五十三次42番目の宿場町として栄えた三重県桑名市が舞台。趣味で「祭り山車」のミニチュアを作っている上山(うえやま)久男さん(68歳)とミニチュア作りを手伝っている妻のまゆ美さん(61歳)が主人公です。
船大工をしていた父親の勧めで、ベアリングメーカーの工場に就職し、技術畑一筋で68歳まで頑張って来た久男さん。退職後、何をして暮らしたらいいのか分からなかったと言います。そんなある日、長女の綾花さんから退職祝いとして、お城の木製キットが届きます。それを作り始めたことがきっかけでミニチュア作りに魅せられた久男さん。その後も五重塔や帆船など様々なキットに挑戦しました。そして遂には市販のキットではなく「オリジナルのミニチュアを作りたい!」と思い、桑名市「石取祭(いしどりまつり)」の華やかな山車、「祭車(さいしゃ)」を作り始めました。なぜ祭車を題材に選んだのか?それは久男さんが大の祭り好きだからです!
退職後、ミニチュア作りという趣味を見つけ、祭車のミニチュア作りを楽しんでいる久男さんと、支える妻・まゆ美さんの日常を通して、退職後の暮らし方と趣味の大切さを紹介します。

久男さんが作る祭車は実物の10分の1の大きさ。自分で図面を起こし、金具や太鼓以外は実物と同じ様に木を削って組み立てています。使っている木材はカリンやベニシタンなどの硬い木。車輪1つ作るのに必要なパーツは42個、全てのパーツ数は200を越え、完成までに3カ月もかかります。妻のまゆ美さんも切り出したパーツのヤスリがけなど簡単な作業を手伝っています。2人で冗談を言いながら楽しい時間です。

工房からミニチュア祭車を持ち出し、久男さんが向かったのは桑名市中央図書館。「祭車をぜひ譲ってほしい」という話があり、届けにやってきました。館内の通路に面した場所に展示スペースが設けてありました。
「3カ月かけて作った祭車は、自分の娘のようで手放すのは少し寂しい。でも沢山の人に見てもらえるなら、こんな嬉しいことはない」と話す久男さんでした。

四日市市に嫁いだ長女の綾花さんが遊びにきました。1カ月ぶりの家族団らんです。綾花さんになぜ父親にお城のミニチュアをプレゼントしたのかを尋ねると「仕事を辞め、時間もできたし、ボケ防止のため…」と笑顔で答えてくれました。「退職後に打ち込めるモノが出来たのは綾花のおかげ」と感謝している久男さん。実は綾花さんもドールハウスが好きで、久男さんと一緒に作ることもあるんだそうです。そんな父娘の様子を見ていると幸せな気持ちになる、まゆ美さんです。

この日、久男さんの祭車が飾られているイタリアンレストランに祭り好きが集まりました。春が訪れ、徐々に温かくなるにつれ、祭り好きは早くもソワソワと落ち着かなくなると言います。「石取祭」は8月、まだ4カ月も先ですが、祭車のミニチュアを見ながら祭り好きの酒盛りは夜遅くまで続きました。

楽園通信

桑名市物産観光案内所

宿場町の風情を残す「七里の渡し」や「伊勢両宮常夜燈」など旧東海道をのんびり散策はしてみてはいかがですか。市民の憩いの場「九華公園」では桜が見頃を迎え、「はまぐり」もこれからが旬!「石取祭」は8月開催です!

◆「九華公園・さくらまつり」
開催日:4月1日(日)~15日(日)

◆「石取祭」
開催日:8月4日(土)・5日(日)

電話番号:0594-21-5416
問い合わせ時間:午前8時30分~午後5時

はまぐりプラザ「食堂はまかぜ」

これから旬を迎える桑名市の名物“はまぐり”。
焼きはまぐりをはじめ、磯辺揚げやフライなど、はまぐりをふんだんに使った料理が食べられます。
桑名市にお越しの際は、ぜひご賞味ください!

電話番号:0594-22-6010
営業時間:午前11時30分~午後1時30分
定休日:火曜日
焼きはまぐり定食:2,000円 ※要予約