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2017年9月2日長月の壱

福島・西郷村
~ 元気母ちゃんの食事処 ~

今回は、福島県と栃木県境の那須東麗に位置する福島県西郷村が舞台。2015年に食事処を開いた渡邊和子さん(63歳)と夫の邦夫さん(71歳)が主人公です。
福島県白河市出身の和子さんは、東京の短大を卒業後、故郷に戻って福祉施設に就職。23歳の時に、表郷村(現白河市)出身の邦夫さんと結婚し、2人の子供が生まれます。
2011年、長男・真さんの結婚を機に自宅の近くに二世帯住宅を建て、引っ越し準備の最中に東日本大震災に見舞われました。幸い、自宅と二世帯住宅に被害は少なく、無事に引っ越し。それまで住んでいた自宅は復興住宅として使われる事になりました。同じ年、和子さんに乳がんが見つかります。早期発見、早期治療で職場復帰を果たします。その2年後、今度は邦夫さんが前立腺がんに。和子さんは定年の1年前に早期退職し、邦夫さんを看病。そのお陰で邦夫さんもがんを克服しました。それから和子さんは「楽しく、自分らしく生きていこう」と考えるようになったと言います。
2014年、復興住宅として役目を終えた自宅が戻ってきました。子供の頃から料理をするのが大好きだった和子さんは、自宅を食事処にしたいと夢を膨らませ、2015年8月『小昼処 和来亭』をオープンさせました。
和子さんは、店の料理に自家製の野菜を使いたいと思い、自宅裏の畑に野菜を植え、さらに今年から、村おこしになればとカスミソウの栽培にも挑戦。
忙しい毎日を送る和子さんにとって、頼もしい助っ人が夫の邦夫さん。今年の春から農業の勉強も始めます。その甲斐あって畑では、トウモロコシや米ナスなど夏野菜が収穫出来ました。初めてのカスミソウ栽培も、2人で協力しながら頑張っています。
常に新しいことにチャレンジし、明るくおしゃべりが大好きなお母さんと、それを支える家族、地域の方との交流の様子を紹介します。

午前11時、「小昼処 和来亭」開店です。和子さん自慢の家庭料理が並ぶ日替わりの『和来膳』。この日のメニューは、夏野菜のかき揚げ、米ナスの揚げ浸し、肉じゃが、キュウリの古漬けなど、おふくろの味がたくさん。『小昼膳』はおやつ感覚で召し上がって欲しいと、おかずを減らし、ご飯の代わりに人気の「おこわ」を添えています。お客さんは、「お母さんの味、ホッとする」と和んでいました。

朝5時から和子さんは、「和来亭」へ。直売所へ出すお弁当作りです。まずは「おこわ」。もち米を炒め、具材の入った汁を吸わせます。味が染み込み、短時間で出来る知恵です。和子さんの「おこわ」、評判がとても良いんです。直売所には毎日10パック以上のお弁当を出します。納品にやってきた仲間たちと会話が弾む和子さん。楽しそうです!

今年から新たに始めたカスミソウの栽培。今日は初出荷です。折れないように注意して、1本ずつ丁寧に摘み取って、この日は20本出荷します。夕方に、カスミソウ栽培の仲間と一緒に出荷。集められたカスミソウは1本ずつチェック、出荷できるサイズにカットし、サイズごとに束ねたものを、透明なフィルムに入れて箱詰めします。「西郷の花として全国に広まってくれたらうれしい」と、和子さん。その夢、ぜひ実現させましょう!

この日、阿武隈川の上流で、長男と次男の家族が集まりました。お孫さんは全部で5人。川遊びやスイカ割りをお孫さんたちと一緒に楽しむ渡邊さんご夫婦。「孫と遊んでいると、日頃の疲れが吹っ飛ぶ」と、かわいいお孫さんたちに囲まれて幸せそうなお二人です。

楽園通信

小昼処 和来亭

西郷村で採れた野菜、和子さんのご自宅の畑で採れた野菜を使い、旬な食材でお膳や軽食を提供しています。懐かしさを感じる家庭料理を味わうことが出来ます。いつも元気で明るく、おしゃべりが大好きな和子さんとのお話も楽しみながら、美味しい料理も味わうことが出来ます!

電話番号:0248-29-8853
営業時間:午前11時~午後2時
定休日:日・月・祝日
和来膳:950円
小昼膳:750円
※前日15時までの予約制