
瀬戸内海・志々島
~ 仲間と始めた島おこし ~

舞台は香川県三豊市、瀬戸内海に浮かぶ志々島。車も信号もない周囲およそ3.8kmの小さな島です。昭和初期には花卉栽培が盛んで、人口が1000人を超えた志々島ですが、現在、島で暮らす人は17人だけとなりました。そんな志々島で島おこしを始めた、山地常安さん(65歳)と妻・綾子さん(65歳)が主人公です。
志々島生まれの常安さんは4歳のとき家族と神戸に移り住み、綾子さんを連れて故郷の志々島にUターンしたのは50代半ばでした。故郷の過疎化を目の当たりにした常安さんは「島に人を呼び込もう」と動き出しました。まずは綾子さんとともに、観光客や島の人がくつろげる「休けい処 くすくす」をオープン。続いて宿泊施設の構想を抱き始めると、常安さんの前に心強い仲間が現れました。同じく志々島にUターンしてきた北野省一さん(76歳)と、連絡船が出航している詫間町で不動産業を営む井出喜久美さん(46歳)です。三人は島の活性化を目指し『志々島振興合同会社』を設立。自己資金と補助金などを合わせ、移住促進のためのイベントを開催。さらに空き家をリフォームして、島で唯一の宿泊施設となる「ゲストハウス きんせんか」をオープンするなど、島の未来に向けた活動を続けています。
目標は「島民を30人に増やす」こと。かつて“花の島”と呼ばれた故郷を元気にしようと奮闘する、山地さんご夫婦と仲間たちの日々をご紹介します。


志々島の活性化を目指す『志々島振興合同会社』の三人が「休けい処 くすくす」でイベントの打ち合わせをしています。人が減り続ける現状を感じながらも、必死に頑張る皆さん。志々島を思う気持ちはひとつです。


この日、常安さんは島のウオーキングツアーのガイドを務めます。島の守り神、樹齢1200年の『大楠』や、小さな家のような『埋め墓』、360度瀬戸内の景色を眺められる島の頂上など、ツアーに参加した方たちに“志々島の良さを”伝えることができました。


島の一人暮らしのお年寄りのために、17年前から行われている月に一度の「おすしの日」。連絡船でやって来るボランティアの方たちが、ちらし寿司を作ります。今では島の誰もが参加できるようになりました。人が少なくなった志々島でみんなが集まる貴重な時間です。


自分たちの食べる魚は漁で調達するという常安さん。志々島にUターンしてから漁業権を取得しました。前日に建て網を仕掛けたポイントへ向かいます。この日は、アイナメやタコなどが獲れました。常安さんの漁師姿、板についていますね!




三豊市観光交流局
志々島への連絡船が出航する詫間町にあります。
志々島や連絡船などのお問い合わせはこちらまでお願いします。
電話番号:0875-56-5880
営業時間:午前8時30分~午後5時15分
定休日:火曜日


「ゲストハウス きんせんか」(予約)
素泊まりのみとなっています。
食材は持参していただくようお願いします。
電話番号:0875-83-5740(アップル不動産内 志々島振興係)
営業時間:午前9時~午後7時
定休日:日曜日