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2017年4月1日卯月の壱

富山・砺波市
~ 古民家で味わう伝承料理 ~

富山県砺波市が舞台。築120年程の古民家で「農家レストラン大門(おおかど)」を営む境嘉代子さん(65歳)が主人公です。
結婚後、夫の貞雄さんと二人三脚で自動車修理業を営みながら、2人の子どもの子育てに励んだ嘉代子さん。中学生の頃、祖母から地域に伝わる料理を学んだことで料理が好きになった嘉代子さん。48歳の時、食生活改善推進員になり食の改善指導に携わってきました。活動の中で郷土料理に深い関心を持つようになり、嘉代子さんは仲間たちとイベントで伝承料理を提供するようになりました。ある時、砺波平野に数多く残っているアズマダチ建築の空き家を使って何かできないかと、砺波市から相談をされました。夫の貞雄さんからも、伝統を残していく協力をして欲しいと後押しされたこともあり、2015年3月に周辺地域の伝承料理を提供する「農家レストラン大門」をオープンしました。
砺波市周辺で行事の時に食べられる「いとこ煮」や「ゆべす」、普段からご飯のお供として人気のある「よごし」など、砺波市に縁の深い料理が味わえると評判になっています。
伝承料理を多くの人に知ってもらいたいと、農家レストランを始めた嘉代子さん。そんな嘉代子さんを支える夫の貞雄さんや仲間たちとの日常を紹介します。

お店の厨房で「いとこ煮」を作る嘉代子さん。「いとこ煮」はニンジンや大根にアズキなどを、かたい物から順番に“おいおい”“めいめい”と炊いていくことから、「いとこ」と名前が付いたともいわれている料理です。砺波市周辺では、地域の祭事などでよく食べられている料理の事をお客様に知ってもらい、食べ続けていって欲しいと嘉代子さんは考えています。

隣町の南砺市へ、食材の仕入れにやって来た嘉代子さん。干し野菜を作っている中路さんから、干したズイキとナスを頂きます。冬に雪の多い地域だからこそ、昔の人たちが知恵を絞って作ってきた食材があることも知って欲しい嘉代子さん。仕入れた食材は「白和え」や「よごし」などに調理して、「農家レストラン大門」でお客様に味わっていただきます。

同じ地域に住む4人の女性たち、そして次男の敦志さんを含めた計6人でお店を切り盛りする嘉代子さん。それぞれが調理と接客などを行っています。嘉代子さんは、厨房での味付けも担当していますが、お客様との触れ合いも大切にしたいと考えています。お客様から感想を聞き、料理の質問などにも丁寧に答えていきます。料理のレシピを聞かれることもあり、嘉代子さんは喜んで作り方や由来などをお客様に伝えています。

嘉代子さんは自宅に帰ってからも、家族の夕食作りで大忙しです。孫も含めて10人の大家族なので、材料を切るだけでも大変です。この日は、お孫さんの大好きなカレー鍋を作りました。嘉代子さんの作った料理が大好きな5歳と4歳の孫たちも大喜びで、夕食は大盛り上がり。嘉代子さんの周りは、昼も夜もいつも賑やかです。

楽園通信

農家レストラン大門

嘉代子さんと、5人のスタッフが切り盛りする農家レストラン。
嘉代子さんが、地域の先輩たちから聞き取りを行い、伝承してきた富山県や砺波市周辺に伝わる伝承料理を味わえます。
昔の人々が知恵を絞って手を加え、伝えてきた料理を思う存分楽しんでみてください。

電話番号:0763-33-0088
営業時間:午前11時~午後2時
     午後5時~午後10時
     ※夜の部は予約限定
昼の部 恋茜:2,500円(税別)
夜の部:3,500円(税別)から