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2016年10月8日神無月の弐

宮城・山元町
~ 故郷を彩るそばの花 ~

宮城県の沿岸部に位置し、農業が盛んな亘理郡山元町が舞台。
稲作農家をしながら、休耕田でそばを栽培している伊藤久光さん(60歳)が主人公です。
久光さんは2008年、減反政策の一環で休耕田を使い、ヒマワリなどの緑肥を地域の仲間と植え、「チームひまわり」を結成しました。翌年からそばを育てるようになり、町の特産にまで広げたいと考えるようになりました。この活動に参加していたのが久光さんと農業の未来を語り合う親友、桔梗幸博さんでした。桔梗さんは広大な畑でブドウを育て、ワイナリーを営む農家仲間。しかし2011年3月、ブドウ畑は津波に襲われ、桔梗さんも犠牲になってしまいます。久光さんは親友のためにと、2年後の夏にブドウ畑だった土地にそばの種をまきました。塩害のあった畑に綺麗な白い花が咲いたとき、町の復興の勇気に繋がったといいます。それから久光さんは「チームひまわり」の仲間とともに、町の様々な場所でそばを育てるようになりました。
親友のため、町のため、綺麗な白いそばの花を咲かせ続ける久光さんと、それを支える家族や周りのみなさんの暮らしぶりを紹介します。

「チームひまわり」のメンバー、日野さんと萱場さんの3人で、今年からそばを植えている場所を見に来ました。元々リンゴ畑だった土地をそば畑にしたいという依頼で、8月に種を蒔いたこの場所。そばはしっかりと根を生やしている様子です。収穫まであと少し、そばの逞しい生命力で、ぐんぐん育ってくれることを祈る「チームひまわり」です。

9月上旬、県の内外からお客さんを招いて「そばの花見会」が開催されました。今年も綺麗に咲いた白いそばの花を見て、楽しむ皆さん。花見を楽しんだ後は、山元町産のそば粉を使った、打ち立てのそばを頂きます。白い綺麗なそばの花を愛で、茹でたてのそばを味わう…皆さん大満足の様子です。

この日は、家族が集まって久光さんの還暦祝いです。妻の美幸さんは、そば粉でシフォンケーキを作りました。「チームひまわり」の日野さん・萱場さんも、ハチミツとそばを持って来てくれました。美味しい料理と美味しいお酒に久光さんも幸せそうな笑顔。お子さん達も久光さんの活動を応援してくれていることを知り、さらに笑顔を重ねる久光さんです。

伊藤さんご夫婦は、桔梗さんのそば畑の様子を見に来ました。今年は天候の影響なのか、少し育ちが遅れていたこの畑。親友の畑とあって久光さんも気がかりでした。でもこの日、真っ白な、綺麗な花が満開です。「桔梗くんが空の上で見ていてくれている気がする」と、さらに気を引き締め頑張ろう!と、気合いを入れ直した久光さんです。

楽園通信

そばきり八寸 長常

打ちたての美味しいそばを味わうことができる店です。
山元町で育った新そばは、11月からいただけます。
是非、山元町の美味しいおそば、召し上がってください!

電話:0223-37-8788
営業時間:午前11時~午後3時
定休日:月曜
ざる(十割):1,100円
天ざる(十割):1,800円

JAみやぎ亘理 おおくまふれあいセンター

隣町の「おおくまふれあいセンター」では、「チームひまわり」が栽培したそば粉を使った乾麺「つるんと亘理そば」を買うことができます。山本町の美味しい無袋リンゴもあるので、お越しの際は是非どうぞ!

電話:0223-34-9687
営業時間:午前9時30分~午後7時