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2016年9月24日長月の四

神奈川・箱根町&奈良・十津川村
~ 美しい日本の里山スペシャル ~

今回の人生の楽園は、1時間の拡大スペシャル。舞台は神奈川県箱根町と奈良県十津川村。箱根旧街道と熊野古道、旧街道の側で喫茶店と農家民宿を営む2組をご紹介します。
1組目は、神奈川県箱根町で喫茶店「山小屋佐藤」を営む佐藤昭男さん(64歳)です。神奈川県小田原市で生まれ育った昭男さん。趣味の登山で出会った眞里さんと23歳の時に結婚し、二男一女が生まれました。登山好きで森林での生活に憧れていた昭男さんは子育てが落ち着いた頃、早期退職を決意。退職後、自然に溢れた土地を探し始めました。箱根町に土地を購入し、植物が生い茂る自然を残しながら山小屋を建築。箱根で生活を始めると、ご近所さんたちに敷地の木々や野鳥の説明をするようになり、いっそのことお店にしようと2008年10月「山小屋佐藤」をオープンしました。お客様をもてなしながら営業していましたが、眞里さんが癌と診断され63歳で亡くなってしまいます。眞里さんが亡くなり塞ぎがちだった昭男さんでしたが、町の友人たちの励ましによって、再びお店を開くようになり、改めて箱根町での暮らしを楽しんでいます。

約370坪の土地は、購入した当時のままの自然を残している「山小屋佐藤」。木々が生い茂る庭には、様々な野鳥が遊びにきます。ヤマガラやヤマバト、ガビチョウに加えてキジも時々姿を現します。そんな箱根の自然が溢れる小さな森の中で、美味しいコーヒーを楽しめると日々、様々なお客様がやってきます。

箱根町の観光美化パトロール隊の隊員をしている佐藤さん。この日は、地域の隊員たちと芦ノ湖の湖畔から駒ヶ岳山頂へパトロール。路上に落ちているゴミを拾いながら、危険な場所がないかチェックしていきます。箱根駒ヶ岳ロープウェーで山頂に上がり、周囲の確認を行います。これからも歴史と自然が残る箱根町にしていきたいと、佐藤さんは活動に力を入れています。

2組目は奈良県十津川村で農家民宿をはじめた辻伊久子さん(77歳)と長男・成晃さん(52歳)です。十津川村で生まれ育った伊久子さんは、22歳の時に堅一郎さんと結婚。2人の子どもが生まれました。結婚後、義父母が暮らす築300年の古民家に引っ越し、農作業をして暮らしていました。事務の仕事をしていた伊久子さんが59歳の時、夫・堅一郎さんが山仕事の事故で亡くなってしまいます。定年を迎えた伊久子さんでしたが、その後も枝打ちなどの仕事で生活を支えました。農家民宿を始めるきっかけは、自宅前の小学校が廃校になったこと。取り残されたような気持ちになった辻さん親子は、再び人が集まる場所を作りたい、そう思い農家民宿を始めることを決意します。そして2009年、農家民宿「政所(まんどころ)」をオープン。畑でとれた新鮮な野菜を使った伊久子さんの料理は評判です。めはり寿司作り、稲刈りなど「政所」ならではの体験メニューも民宿のウリの一つ。そんな伊久子さんは、「農家民宿をしている今が一番楽しい」と語ります。

仲良しのご近所さんを呼んで、伊久子さんの姉・俊子さんのお家でお餅作り。「むこだまし」という粟とヨモギの2種類のお餅を作りました。つきたてのお味は・・・見事に大成功!頑張った甲斐がありました。おいしいお餅を片手に大盛り上がりの女子会でした。

宿泊した大学生3人組は、成晃さんの案内のもと熊野古道へ。「吉村家跡防風林」をこの日のゴールに決めました。険しい道が続きましたが、なんとか防風林に到着。樹齢はおよそ500年、熊野古道の長い歴史を感じました。

楽園通信

山小屋佐藤

神奈川県箱根町で、佐藤さんが8年前から営む「山小屋佐藤」。
コーヒーと自家製のパウンドケーキが人気ですが、クロモジの葉を使う「箱根のハーブティー」も爽やかな清涼感があって人気です。
庭に遊びに来る野鳥を観察しながら、癒しのひと時を過ごしてみてください。


電話:090-3382-2561
営業時間:午前9時~午後4時
定休日:不定休
メニュー
コーヒー&自家製ケーキ:500円
箱根のハーブティー:300円

農家民宿「政所」

奈良県十津川村で、辻さん親子が営む農家民宿「政所」。
歴史ある母屋と立派な門が出迎えてくれます。十津川村の山の幸をふんだんに使った料理はすべて伊久子さんの手作り、お客様から人気です。


電話:0746-67-0476
定休日:不定休
1泊2食:7,500円
1泊2食(おにぎり付き):8,000円
※季節によって体験メニューは変更します