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【1月24日放送】
楽園の住人
睦月の四 宮城・石巻市
〜希望の花咲く海辺のカフェ〜

今回の舞台は、宮城県石巻市。
東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市渡波(わたのは)地区で、「カフェ ら・めーる」を営む佐野良子さん(65歳)と夫の明男さん(73歳)が主人公です。
震災後、仮住まいをしていた時に、「みんなで気軽に集まっておしゃべりできる場所が欲しい」という切実な声を聞き、被害にあった自宅をカフェに改装しました。カレーやスパゲッティの軽食と、結婚以来、良子さんのために淹れ続けてきた明男さんのコーヒーが評判のお店です。
さらに、店内をヨガ教室や絵手紙教室にも提供していて、今ではすっかり、地元の人たちが気軽に集まれる場所になりました。そんな「カフェ ら・めーる」を営む佐野さんご夫婦の暮らしを紹介します。

「ら・めーる」では、良子さんと友人の裕子さんが軽食とデザートの調理、そして明男さんが接客とコーヒー作りを担当しています。明男さんの淹れるコーヒーと、良子さんと裕子さんが作るカレーのセットは一番人気。お店の温かな雰囲気に惹かれてやって来るお客も多いんです。

この日「ら・めーる」には、近くで釣りを楽しんだ釣り愛好会のメンバー14人が来店。そのうち10人の方がインドカレーを注文したので、良子さんと明男さんは大慌て。でも皆さんが「おいしい!」と喜んで食べてくれたので、大満足のお二人でした。

良子さんと明男さんが暮らす渡波地区には、震災後の正確な住宅地図がまだありません。そこでお二人は、実際に町を歩いて地図を作ろう、という活動に参加しました。仲間の人たちと一軒一軒お店を訪ねて回り、その場所をマークしていきます。こうして、また新たな交流の輪が広がりました。

良子さんの母・みね子さんと3人の夕食です。みね子さんと明男さんは大の仲良し。いつも二人であれやこれやと話しては、良子さんを笑わせています。この日も、良子さん特製のタラ鍋を楽しみながら、家族3人の温かな夜を過ごしました。

「カフェ ら・めーる」で、良子さんの妹さんが教える絵手紙教室が開かれました。月に一回程度の開催ですが、近所の皆さんが集まって思い思いに筆をとります。仕上げた後は、明男さんの淹れたコーヒーを飲みながら、みんなで談笑を楽しんでいました。

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カフェ ら・めーる

佐野良子さんと明男さんご夫婦が、自宅を改装して営む喫茶店。
地域の人々が気軽に集まれるようにと始めたお店は、ヨガ教室や絵手紙教室、歌声喫茶など色々なイベントの場となっています。
津波被害の傷跡が残る場所で地域と共に歩む、海辺の小さな喫茶店です。

電話:0225-98-7345
営業時間:午前11時〜午後5時
定休日:火曜、水曜
メニュー
ら・めーるカレー:600円
インドカレー:700円
ナポリタンスパ:600円
コーヒー:300円

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