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2020年11月17日

高畑充希さん、岡田惠和(脚本家)さん、貴島彩理プロデューサー コメント

高畑充希(紅野真空 役)コメント

『にじいろカルテ』の出演が決まった時は、どう思われましたか?

 ご一緒できるチームの方々がとても魅力的でしたし、貴島プロデューサーとも是非いつか一緒にお仕事したいと思っていたので、最初にお話をいただいた時はとても嬉しかったです。脚本の岡田さんも、過去に一度ドラマでご一緒した際にすごく温かい脚本を書いてくださる方だなと感じていたので、また岡田さんワールドに参加できるのがずっと楽しみでした。岡田さんの脚本には悪い人が出てこなくて、すごく優しい気持ちになれるセリフが多いんです。そんな岡田さんが書かれた柔らかい世界観に、深川監督がスパイスを加えていくような現場になっていて、お二人の化学反応を楽しみながら今はお芝居をしています。

今回演じられる紅野真空は高畑さんから見てどういうキャラクターだと捉えていますか?

 真空は「こういうキャラクターです!」となかなか言い切れない不思議な人なんです。それは真空だけではなくて、今回登場するキャラクター全員がちょっとずれているんですね。その中では真空が一番普通なんじゃないかと思うくらい(笑)。その、みんなのちょっとずつずれているのが隙のようになっていて、すごく可愛いく感じたり愛おしく感じたりするんです。今作はみんなで作っているという感じが強く、「真空はこういう人だから」と気負わずに、その時起こったことを楽しみながら演じていきたいと思っています。

意外にも医者役は初だそうですが、演じてみていかがですか?

 私は説明ゼリフを覚えるのが苦手だから、お医者さん役とか弁護士さん役とかをできるだけ避けて生きていきたいと思っていたんですが…(笑)、今作はもちろん医療ものではあるんですけれど、医療シーンがものすごく少ないドラマで、たまにそういうシーンがあると、みんなで「そういえば医療ものだったね」って言いながら撮影しています。この作品は真空が持病を持っているということもあり「病と共存しながら生きる」という、どちらかというと人間関係や生き方などをテーマにした作品なので、意識せずにいられています。

撮影現場の雰囲気はいかがですか?

 撮影が始まってしばらく経つんですけれど、ものすごく現場の空気が良くて。映像もすごくこだわっていて、カメラを変えたりライティングにこだわったり、おもちゃみたいなカットがところどころ挟み込まれたりするのですが、そんな温かい空気感の画を撮りながら、キャスト陣、スタッフ陣もすごく楽しんでいて。現場のみなさんもとても優しいですし、毎日平和だな~と思いながら撮影しています。監督の深川さんもとても優しい方なのですが、その一方ですごくスパルタで(笑)。「もうちょっとこうやってみましょう」とどんどん高い壁を提示されて、みんなパニックになりながら、何度もやってみる…という感じで。長いシーンなどを撮り終わった日は、心地よい疲れでぐったりしながらお家に帰っています。

視聴者の皆さまにメッセージをお願いします。

 今はしんどいニュースが多く、暗い気持ちになってしまうこともあると思いますが、そんな中で、この作品は温かい気持ちになれたり、「明日も頑張るか!」という気持ちになれるドラマだと感じているので、見ていただく方の1週間の癒やしになればいいなと思っています。また、岡田さんの脚本には「そういうこともあるよね」「でも、まぁ、いっか!」と感じさせてくれるメッセージ性のあるセリフが多く、私たちもセリフを言いながら、本当にそうだなと共感しています。刺激的なことが多いリアルな日常の中で、このドラマを見ている時間だけでも「まぁいっか」と強張った肩の力を抜いていただけたら嬉しいです。

岡田惠和(脚本家)コメント

 2021年の冬、見てくださる方々の心が少しだけ温まるような、こたつ布団のようなドラマになればと願っております。高畑充希さんとは初めて連ドラでのタッグで、嬉しいです。医師だけど決してスーパーなヒロインではなく、周囲の人に救われ、だんだんと自分の生きる場所を得ていく女性をとてもキュートに演じてくださってます。診療所の仲間や村の人たちも素敵で豪華です。俳優陣の豊かなお芝居を堪能していただけたらと思っております。

貴島彩理(プロデューサー)コメント

 お医者さんのドラマ…というとやっぱり、命を救う手術のシーンが見どころ。けれど“お医者さん”という人の毎日には、それ以外の時間のほうが長いように思います。お腹がすいたなぁとラーメンを食べる日も、恋愛に悩んで仕事が手につかない日も、友達としょーもない下ネタで盛り上がる日も、医者だけど風邪をひいて寝込む日もある。医者じゃなくても、どんな人にも、そういう“普通”があると思います。
 いま世の中はまいにち劇的な出来事に溢れていて、ついついみんなが、それに一喜一憂してしまうけれど、なにか人間の“ちょっとダメでも素敵なところ”に気づけるような、ドラマを見た後に、大切な誰かに「いいんだよ」と言ってあげたくなるような、優しいドラマがお届けできればと思います。