コメント

水谷豊 コメント

 一つは用人の勝谷と用人仲間から、「用人」という立場が大変なんだな、というところをお芝居でお見せできる回だなと思っています。権力というのは良い使い方をしてくれれば、良いリーダーになるけれど、こんな使われ方をしたらたまらないというところを描いています。そしてこれが感動的なドラマになるんです。そんな勝谷が用人仲間とともに巻き込まれていく事件が起きて、それと同時に半兵衛の息子・新太郎の同僚がそこに巻き込まれていく事件も起きる。それを半兵衛としてはどうすべきか悩みながらラストへと向かうところが、今回、やり甲斐がありました。
 第8弾もとても色の濃い役者さんたちがゲストに出演してくださいました。我々の色が消えてしまうんじゃないかというぐらい濃い方たちが集まって(笑)。最後の悪を懲らしめるシーンの撮影は、本当に面白かったですね。濃い人たちと濃いお芝居をするというのは時代劇ならでは、とても楽しかったですね。

岸部一徳 コメント

 下級武士の日常、現実的な生活とかやり取りとか、そこでの悲哀みたいなもの、そういうものがとても丁寧に描かれていますし、用人の世界もちゃんと描かれて、実際はこうだったんだろうなというのがよく分かります。半兵衛が力になっていくというのは、今までになかった描かれ方でしたね。本当に楽しい見応えのある作品になったと思います。
 ゲストのみなさんも、ものすごく一生懸命で楽しんでいる感じがしましたね。
 このドラマは俳優にとって幸せな現場。そして、いくつになっても勉強できる場だと思っています。こんなふうに素晴らしい監督、スタッフ、共演者とできる機会はなかなかないですね。

檀れい コメント

 なかなか用人のような立場の日常はあまり描かれないのですが、そこが垣間見える台本はとても面白く興味深かったです。そして、小川村でのお話や、半兵衛様がお世話をした旅芸人などなど、これまで登場した出演者の方が、いつも以上に今回出ていると感じました。今回のゲストの方をはじめ、たくさん散りばめられた出演者たちが、点と点からどう線でつながるんだろう、どう転がっていくんだろう、と疑問を抱えながら私は本を読んでいたので、ご覧になる皆さまも本のページをめくるかのごとく、物語を楽しみ少しずついろいろな要素が絡み合って最後のバカ殿につながっていく、とても楽しい展開となっています…(笑)。無用庵の台本を読んで、どの役をどなたがやるんだろう?というのをいつも楽しみにしているんですが、今回も本当に個性豊かなゲストの方がいらしてくださって、「無用庵」の世界がさらに広がりました。ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。