東大寺
奈良と言えばまずこのお寺、東大寺。昨年10月にオープンしたばかりの東大寺ミュージアムは、法華堂に祀られていた不空羂索観音像はじめ貴重な寺宝が数多く納められ、新たな見所となっています。さらに、飢饉や病気に苦しめられていた奈良時代、人々を救おうと造られた大仏様や迫力ある四天王が祀られる戒壇堂。1260年絶えることなく天下泰安・五穀豊穣などを願い行われてきた法会、修二会。そこには、約1300年かわることなく人々の幸せを願い続けた東大寺の姿がありました。
天極堂
東大寺のすぐ西側にある「天極堂(てんぎょくどう)」。創業140余年、奈良の名産・吉野本葛の老舗です。寒さの厳しい冬の吉野、そこに湧く清らかな井戸水で何度も晒し、不純物を取り除きながら丁寧に作られています。注文を受けてから作るというこだわりの葛餅は、プルプルモチモチの食感が絶品!! 東大寺の境内を眺めながら、奈良の味を頂く贅沢な一時です。
遊 中川
約300年続く「奈良晒」の老舗、中川政七商店が立ち上げた和雑貨ブランド「遊 中川」。雑貨好きの黒谷さんが是非訪れたいと思っていたお店です。築120年、中川家が暮らしていた長家を利用した店舗には、奈良晒の技法を使った麻布の遊び心ある商品が並びます。ここでは麻布の手紡ぎ手織り体験で手仕事のぬくもりに触れることが出来る他、奈良の食材を多く取り入れたこだわりの限定お重ランチもいただけます。
西大寺
東大寺を建てた聖武天皇の娘、称徳天皇の発願により創建された西大寺。東の東大寺に対する西の西大寺として、壮大で華麗な寺であったと伝わっています。このお寺に、秘仏として祀られている「愛染明王」。800年間完全な秘仏とされていましたが、今では年2回の特別公開でお目にかかることができます。わずか一尺(31.8cm)ばかりの小さな愛染様は、険しく怒ったようなお顔をしていますが、実は愛のキューピッドという説もあるそうです。ここでお参りすればあなたの恋も叶うかも!?
月日亭
世界遺産・春日山原始林。ここにひっそりと佇む老舗旅館・月日亭があります。四季が織りなす風情の彩りを眺めつつ、旬の食材と大和野菜などの厳選された地元素材のお料理を堪能できます。ゆっくりとくつろぐ黒谷さんと有森さん。1日目の旅を振り返り、人を思いやる気持ちや手作りのぬくもりについて語らいます。
室生草もち本舗
旅の2日目は、少し足を伸ばして室生へ。お目当ての室生寺の前に…。近くの山で採れるヨモギをたっぷりと練りこんだ草もちが美味しい、室生草もち本舗にちょっと寄り道。独特の香ばしさが人気の焼き草もちをいただきました。
室生寺
高野山が厳しく女人を禁制したのに対し、女人も受け入れたため、「女人高野」として広く親しまれるようになった室生寺。仁王門をくぐると、石段が美しい「鎧坂」が見えてきます。登った先にある金堂には、釈迦如来や十一面観音、十二神将など、素晴らしい仏像の傑作がずらりと並びます。中でも目を引くのが、小さい体で、ユニークな表情やポーズの十二神将。この誇張のある自由な姿態の表現は鎌倉中期の特色で、この時期の代表作。黒谷さん、有森さんも時間を忘れ見入ってしまいました。
橋本屋
報道写真家だった土門拳。彼が寺社に日本の美を見出し、『古寺巡礼』を撮りはじめたのは、室生寺がきっかけでした。その時常宿にしていたのが、橋本屋さんです。土門さんをお世話をしていた女将さんに、当時のお話を聞くことが出来ました。「先生はこの雪を長年待っていました。春夏秋冬の写真はあったけど、雪の室生寺だけがなかった。」土門拳がどうしても撮りたかった雪の室生寺。その息を呑むほど美しい雪景色は、足を運んで見たい絶景です。その時にはこちらの名物、大和芋のとろろ汁も是非ご賞味下さい!
フォトギャラリー 奈良の情景をお楽しみください。