「吉野山」 吉野山に降る二月の雨。峠に咲く梅も、しっとりと輝きを増して見えます。万葉人は梅をこよなく愛し、梅を題材にした歌が数多く詠まれてきました。「梅の花 香をかぐはしみ 遠けども 心もしなに 君をしぞ思ふ」(市原王のおきみ)・・・遠く離れていても、心はいつもあなたを思っています。そんな意味の和歌がぴったりの早春の吉野山です。