水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 斎藤ちはるアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

2019.05.22放送

三重・伊賀市で約300年続く「紅梅屋」10代目女将・筒井富美さん

伊賀流忍者の里にある老舗

紅梅屋
住所/三重県伊賀市上野東町2936
TEL:0120-19-0028
FAX:0595-21-0195
営業時間:9:00~18:00
定休日:なし ※6月からは水曜日定休
斎藤ちはるアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回の女神は、三重県伊賀市で約300年続く「紅梅屋」10代目・筒井富美さん(71)です。

伊賀市は、伊賀流忍者の里として知られる場所。紅梅屋では、忍者ゆかりの品として富美さんが考えた和菓子「兵粮丸」を販売しています。忍者の兵粮丸は、当時の忍者の携帯食のこと。1粒で1日分のエネルギー補給ができるといわれるほど栄養満点。その兵粮丸を、富美さんは和菓子で再現しました。

築100年・老舗の蔵に眠る家宝

富美さん、息子・秀和さん(48)とともに敷地200坪の大きなご自宅にある蔵を開けると、そこには木箱がびっしり。先代によると、蔵の中には高い価値のあるものが1つあるようで・・・。富美さんが「これではないか」と目をつけていた伊賀焼の水指を番組で鑑定しましたが、残念ながら高い価値を持つものではないことがわかりました。

しかし、同じく蔵に眠っていた耳付きの水指は、江戸時代中頃の伊賀焼で、かなり見事な作品だと判明。この鑑定に、緊張がとけほっとした富美さんでした。

手の感覚だけで同じ重さに揃える職人の技

斎藤アナはカメラを持って工場へ。真っ黒な兵粮丸には黒ゴマや蜂蜜をたっぷり使います。そこに菜種油、砂糖を混ぜたのち、米粉を加えて力いっぱいこねていきます。斎藤アナも挑戦しますが、水分が少ないので混ぜるのに一苦労。次に秀和さんが生地を丸めていくと・・・すべてがぴったり「13グラム」に!計りを使わず、手の感覚だけで重さを揃えるそうです。最後にオーブンで20分焼けば完成。
口に入れると黒ゴマの存在感と甘みが口中に広がるそのお味を、秀和さんは「力が湧いてくる味」と話します。

負債7000万円の老舗を再生

短大に通っている頃に、親からの頼みでお見合いをしたという富美さん。「断ったら(伊賀)上野の街を歩けへん」と言われ、伊賀でも1・2を争うほどの老舗に嫁いだそう。夫婦で力を合わせて店を守っていましたが、バブルの頃にご主人が始めた洋菓子事業が振るわず、ご主人はその心労で亡くなってしまいます。

富美さんと秀和さんに残されたのは、7000万円もの借金でした。家事をする暇も惜しんで、毎日新商品のアイデアを考えていた富美さん。そして思いついたのが、当時地元でもほとんどなかった忍者にちなんだ商品「兵粮丸」でした。

味はもちろん、富美さんこだわりの巻物風のパッケージで、歴史好きの観光客や外国の方に大ヒット。見事に借金を完済しました。

忍者ゆかりの人気名物「兵粮丸」

兵粮丸(ひょうろうがん) 540円(5個入り・税込み)

女神の一言「前しか見ない!」

多額の借金を背負い、くじけそうにならなかったかと尋ねると、富美さんは「過去をくよくよしてもしかたない。もともと前しか見えない性格なんです」といいます。「みんなつらいことの1つや2つあるはず。そのことばかり考えているよりも、前を向いて進む方が、きっと解決策が見つかるはずです」。