水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 斎藤ちはるアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

2019.05.15放送

富山・氷見市で268年続く「高岡屋本舗」13代目・池田圭子さん

加賀藩御用達 お殿様も愛した氷見糸うどん

高岡屋本舗
住所/富山県氷見市伊勢大町1-6-7
TEL/0766-72-0819
FAX/0766-74-3842
営業時間/8:00~19:30
定休日/年中無休
氷見糸うどん「一糸伝承」 1袋2人前 620円(税込み)
斎藤ちはるアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回の女神は、富山県氷見市で268年続く氷見糸うどんの「高岡屋本舗」13代目・池田圭子さん(56)です。

江戸時代の半ばに初代が考え出した「氷見糸うどん」。加賀藩ご用達となり、藩主の前田侯も愛したといいます。作り方は門外不出、300年近くにわたり手作りによって守られてきたその味は、歯切れの良さともっちり感が特徴です。

前田侯からいただいた家宝の木像

おいしさに感動した前田侯は、圭子さんのご先祖にお褒めの言葉とともに菅原道真公の木像をくださったといいます。木像は池田家の家宝となり、代々守り継がれてきました。日頃は神棚の中にあるそうですが、実は圭子さん、子どもの頃に近づいてはいけないといわれたため、一度も見たことがなかったそうです。

今回鑑定するため、初めて手に取り、「お顔がきれい」としみじみ。彫刻としても素晴らしいものだとのお墨付きをいただくことができ、兄・秀一さん(62)もほっと一安心の一幕となりました。

すべて手作業!受け継がれる氷見糸うどんづくり

続いて作業場へ。氷見名物、氷見糸うどんの作り方を特別に見せていただきました。まずは全身を使い約1時間かけて生地をこねていきます。次に大きな麺棒を使って円盤状にのしたら、渦巻き状に包丁を入れ、帯のように延ばします。

その際は「ただ延ばすのではなく、糸をよるように」と秀一さん。“糸うどん”といわれる由来もここにあり、ねじりを加えながら細くしていくことで、独特のコシが生まれるそうです。

さらに「くだがけ」という作業で引き延ばしながら細くし、麺ができたら、仕上げは天日干し。海の潮風でゆっくり乾かすことでさらにおいしさが増すそうです。一般的な手打ちうどんに比べ、何倍もの手間と時間もかかる氷見糸うどん。「お殿様が食べていたのを今、私が食べているということですよね。ちょっとうれしい」と斎藤アナも大満足です。

「うどんのふし」に注目

氷見うどん 細めんの「ふし」  140円(税込み)
伝統を守り続ける高岡屋本舗に生まれた圭子さん。家業は両親と兄・秀一さんが継いでいました。しかし、父が倒れたことで、別の仕事をしていた圭子さんはしぶしぶ家に戻ることに。

仕事をしていくと、「あんな面倒なこと」と嫌っていたはずが、「この技術は伝えていかなくてはいけない」という気持ちに変わっていったそうです。そして、職人気質の秀一さんを支えながら、兄妹でのれんを守ることになったのです。

そんななか、圭子さんには気がかりが。それは「うちのうどんはどちらかというと進物用で、金額にしたらやっぱり高い」ことです。手間がかかるため、値段も高くなってしまう氷見糸うどんを安く楽しめる方法はないものか。考え抜いた末に「うどんのふしを商品化したらどうかな」。“うどんのふし”とは、乾燥させる際、竿にかかってU字のようになった部分のこと。商品にならないと思っていた部分を商品化したのです。

こちらはお値段は一袋140円販売。うどんとして食べるのはもちろん、マカロニの代わりに使ってもおいしいと大評判となっています。

嫌なことも一回やってみる

今回の取材を通して斎藤アナの心に残った女神の一言は「嫌なことも一回やってみる!」です。

この仕事が大変なことを知る圭子さん。あまり好きではなかったのに、一生懸命やっていくうちに、この伝統を守っていきたいと思えるようになったといいます。そんな経験から、「嫌なことも一回やってみると、意外と面白くなってくるものですよ」という言葉を残してくれました。