水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 斎藤ちはるアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

2019.04.24放送

福井で110年!越前和紙「長田製紙所」5代目・長田泉さん

襖紙やインテリア和紙を制作

長田製紙所(おさだせいしじょ)
住所/福井県越前市大滝町29-39
営業時間/平日 9:00~17:00
FAX/0778-42-0050
MAIL:osadawashi@gmail.com
斎藤ちはるアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回の女神は、福井県越前市で110年続く越前和紙「長田製紙所」5代目・長田泉さん(27)です。

1500年前からこの地で作られてきた越前和紙。川上御前と呼ばれる女神が作り方を伝授したのが、その始まりともいわれているとか。品質が良く、高名な画家が指名したり、明治政府が発行したお札にも使われてきました。そんな伝統の技術を使い、泉さんのところでは襖用の和紙を作っています。

新たな家宝発見!?

祖母・榮子さん(82)、父・和也さん(59)も越前和紙の職人です。そのお二人が、家宝かもしれないというのが古い鉄瓶。来歴はわからないそうですが、「いいものじゃないか」と言われたことがあるそうです。しかし、番組で鑑定したところ、高い価値を持つものではないことがわかりました。

一方、斎藤アナの目に留まったのは、部屋に飾られつつも家族が見向きもしなかった像でした。竹の根の部分で作られた年代もので、実は鉄瓶よりも価値があるとの鑑定。この衝撃の展開に「うちの家宝を見つけてくださってありがとうございます」と泉さん。長田家の歴史に新たなシーンが加わりました。

漉いた紙に直接行う絵付け

斎藤アナはカメラを持って工房へ。まずは和紙の原料となる「楮(こうぞ)」を煮る様子を撮影させていただきました。煮あがった楮は冷水に2日間さらして漂白し、手作業で細かなゴミなどを取り除いてから、繊維を取り出します。そこに合わせるのが「トロロアオイ」。この植物の根っこから抽出した「ネリ」と呼ばれる糊が材料をまとめる役目をするのだそう。水も加えて混ぜ合わせたら、紙漉きです。

長田製紙所の神髄はこれから。襖用の和紙には繊細な模様が入っているのですが、こうした模様は漉いた紙に直接絵付けしていくのです。型を置き、色付けした紙の原料を流し込んでいくと、徐々に模様が浮かび上がります。斎藤アナも挑戦しますが、「う~ん、難しい」。

手作業の絵付けを終えたら丸一日乾かして、ようやく襖紙の完成です。

祖母や父に負けない。「揉み紙」でバッグやアクセサリーを

「揉み紙のピアス」648円(税込み)
「揉み紙のイヤリング」864円(税込み)
「揉み紙かばん」4320円(税込み)
※ご注文はFAX、Mailまたは、長田製紙所HPよりお願いいたします。
越前和紙の老舗に長女として生まれた泉さん。家業にはあまり興味がなかったそうですが、大学時代に26か国を回り、海外の文化に触れたことで気持ちに変化が生まれました。日本の紙漉きの良さを改めて感じたそうです。とはいえ、現実は「家の中から襖がなくなっていきている」。

実は50年ほど前も厳しい時代がありました。手漉きから機械へと和紙の製造方法が変わっていったのです。その頃、第一線の職人だった祖母・榮子さんたちは、機械ではできないデザイン性のある和紙を作り、困難を乗り越えたといいます。そして、襖の需要が減り始めた25年ほど前も、父・和也さんが照明器具に使える和紙を作りだし、廃業の危機を乗り越えていました。

三度、和紙の需要が減る今、修行中の泉さんも自分にできることを探し続けています。そして考えたのは、古くから伝わる越前和紙の技法「揉み紙」を使うこと。揉み紙は手間がかかると今ではほとんど作られていませんが、その伝統の技に目をつけたのです。そして作ったのが、紙のバッグやイヤリング。新たな“ウリ”にしていこうとしています。

目の前のことを一生懸命に!

家業を継いでまだ一年。そんな泉さんに父は「目の前の仕事を必至になってやっていく先にしか答えはない」といいます。今回の「女神の一言」は、その父に対する泉さんの気持ちでもあります。「目の前のことを一生懸命に!」。そして、「ただひたすらやり続けるしか上達の道はない」。

取材を終え、「私もコツコツ目の前のことを懸命にとりくみ、積み重ねていきたい」と斎藤アナ。共感する気持ちもたくさんあった「継ぐ女神」でした。