キョウリュウゴールド/空蝉丸役 丸山敦史インタビュー

出演者インタビューのラストを飾るのは、キョウリュウゴールド/空蝉丸役の丸山敦史さん! 空蝉丸の「ござる」口調の裏話や、殺陣へのこだわり、さらにエンディングダンスの撮影秘話など、ウッチー&丸山さんの知られざる一面が明らかに!

――作品への途中参加にプレッシャーはありましたか?
オーディションもみなさんと一緒で、撮影前にもちょこちょこお会いする機会もあったので、緊張よりも楽しみの方が強くて。一番アドレナリンが出たのは制作発表イベントですね。僕も会場にいたんですが、ステージ上の5人の充実感あふれる表情と輝いてる姿を見て、早く参加したい気持ちが高まりました。放送が始まってからも、この作品の中で自分はどんな役割ができるのだろうとワクワクで。ただ、新たに空蝉丸が入ることで、さらに面白くならなきゃ意味がないと思ったので、そういう意味でのプレッシャーはありました。

――空蝉丸の役作りについては?
僕はテレビシリーズより先に劇場版の『スーパーヒーロー大戦Z』でクランクインしたんです。そこで初めて空蝉丸は「ござる」口調だと分かって。明るく「ござる」、クールに「ござる」、どっちもできると思ったので、監督に相談したら「ちょうどいいところで」って言われて(笑) テレビシリーズで仲間たちと関わっていくなかで、徐々に空蝉丸という人物が出来上がっていきました。最初、台本では「ござる」に小さい「う」がついた「○○でござるぅ~」と、かわいい感じだったんですよ。シチュエーションもブランコでアイスクリームとか、かなりかわいかったですし(笑) でも、そういう表面的なかわいさよりも、真面目過ぎるゆえのかわいさ、面白さの方が空蝉丸らしいと思って、“狙わない”ことを意識しました。11話のアミィとのブランコシーンは、実は立ち上がる時たまたま刀がブランコにひっかかってよろけたんです。偶然から生まれたシーンなんですが、それが空蝉丸の味になりました。空蝉丸は、頑固だけど、真面目で素直だから柔軟さもあって、それが魅力のひとつだと思いますね。

――アクションについては?
最初のアクション稽古の時に、ソウジも剣士なのでかぶっちゃいけないということで動きについて相談しました。ソウジはトリッキーな剣術なので、戦国時代から来た空蝉丸は一太刀一太刀を重い剣にしていこうと決まりました。水泳、野球、サッカーといろんなスポーツをやってきて、元々、体を動かすことは大好きなんです。殺陣も、この世界に入ってから1年間養成所で習って。その時に学んだ殺陣の基礎は、役者としての財産だと思っています。ただ、体が硬いのでダンスは…(笑) ジャズダンスをかじっていたので、エンディングダンスもできるだろうと思ってたのに…、撮影でカットかかった瞬間にみんなが笑ってるんですよ。「大丈夫、大丈夫、面白いから」って。僕、何も面白いことやってないのに(笑) あのダンスは“あくまでも空蝉丸の役作りです”と書いておいてください(笑)

――印象に残っているシーンは?
12話のダイゴと空蝉丸が互いに背中を預けて戦うシーンですね。スピード感あふれるシーンなんですが、その一言一言の重みをしっかりとらえなきゃ心の動きを表現できないので、気持ちも入ったし、やってても気持ちがよかったです。この12話くらいから、空蝉丸としても、丸山敦史個人としても、やっとみんなと仲間になれたという思いもあって、印象に残っていますね。

――役者を始めたきっかけは?
友達からチケットをもらった『We Will Rock You』という舞台です。教員免許を取ったものの何か違うなと思って、就職活動をするにしても何がしたいかも分からなくて。映画が大好きなので、大学生の時に映画監督に憧れたこともあったんですが、その時は踏み出す勇気がなくて。ちょうど役者に興味が沸いてきたところに、この舞台と出会ったんです。ステージでスポットライトを浴びている姿を見て、「気持ちいいだろうな」と思ったのがきっかけでしたね。

――丸山さんの“ブレイブ”なエピソードを。
ダンスですね。あっ、さっきの話が役作りじゃないってバレちゃうか(笑) 大学時代には、リュックひとつで海外旅行にたくさん行きました。普段は人見知りなんですけど、旅先では片言の英語で積極的にいけるんです。エジプトとか、タイとか、シンガポールとか…。エジプトのピラミッドのあまりの大きさには、これを人が作ったとは、まさにブレイブだぜ、と思いましたね。アメリカの一人旅も貴重な体験でした。向こうで知り合った人の家に泊まったりして。そういうGLOBAL(グローバル)なところがBRAVE(ブレイブ)だと思いますね。

――今後の目標は?
1年間関わることのできる作品なんてなかなかないですから、いろんなことに挑戦する場所として、まずは、この1年間しっかり学ぶこと。そして、この1年でまいた種が育って、しっかり収穫して、それを自分の財産として、これからも日々挑戦していきたいと思います。

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