キョウリュウブルー/有働ノブハル役 金城大和インタビュー

出演者インタビュー第3回目は、キョウリュウブルー/有働ノブハル役の金城大和さんが登場! 家族とオヤジギャグをこよなく愛するノッさん。そんなノッさん同様に現場でもムードメーカーの金城さんのインタビューは爆笑必至。真顔で冗談ばかりを言う金城さん、その笑いの中の本気をご覧あれ!

――まずは、“ノッさん”ことノブハルの役作りについて教えてください。
最初の企画書には、“仕事で常にヘトヘト”、あとは“オヤジギャグ”という設定があったんですが、実際演じてみると、僕のノブハルはヘトヘトしてなかった。どれだけ元気で行けるかが、有働ノブハルのテーマだと思っています。企画書無視で申し訳ございません! みんなそれぞれバックボーンがありますが、ノブハルは家族という最も身近なもの背負っているので、見てくださる方々にも親しみやすいんじゃないかと思います。「子供たちの本当のヒーローは、父ちゃん、母ちゃんだよ!」てことですね。ちょっと、かっこよく言ってみました(笑)

――日常のエピソードや過去についても、ノッさんが一番多く描かれていますよね。
そうなんです。だからノブハルという人物を理解しやすいですね。自分でもいろいろ想像してたんですよ。ノブハルは“有働”だけど、“まるふく”の“ふく”が“福井”の“ふく”なのはなぜか、とか。実は、元は学校の先生だったというのもありだな、とか。それが、まさかエリート一流商社マンだったとは。これについてはみなさん驚いたと思いますが、誰よりも僕が一番ビックリしましたからね。エリートの"エ"の字も出してないから(笑)

――でも、商社マン時代のスーツ&髪型は、しっかりエリートでしたよ。
ありがとうございます。やはり見た目から入るのも、ひとつの役作りなんで。“デ・ニーロ・アプローチ”と書いておいてください。

――ノッさんは、コスプレ多いですよね?
最近、ウッチーにバトンを託しつつありますが、僕もコスプレをやる回はノリノリでやっています。これもまた“デ・ニーロ・アプローチ”です。勉三さん、オタク、エリート…とやってきたので、次の狙いは医者ですかね。あとは、イアンみたいな、クールなロックスタイルもやってみたい。家でのパジャマ姿もいいかな。サービスカットで(笑)

――ノッさんの髪型は、この役のために?
元々はサラサラストレートヘアだったんですが、この髪型のおかげでシャンプーのCMは来ないんじゃないかなと心配しております(笑) キョウリュウジャーのオーディションの時に手伝っていた舞台でこの髪をしていて、そのままオーディションに行ったら「それいいね!」と言われまして。ノブハル役に受かったのは、この髪型のおかげでございます。これも“デ・ニーロ・アプローチ”です。

――印象に残っているシーンは?
第15話の、高校時代の親友との話での、気持ちのお芝居ですね。いろんな感情が渦巻くたくさんのシーンを、1日で撮ったんですよ。ノブハルが、怒ったり、殴ったりしましたからね。怒る時はパンと切れてしまう芝居をするのが僕のクセなんですが、ノブハルはふつふつと怒りが沸く、その気持ちの流れを大事にしました。あとは、殴り方も、ノブハルだったらどうするのかを考えました。左手で殴ったんですが、それは絵の問題で。左利き説が流れていますが、僕は右利きです。

――今のお話からも、金城さんがムードメーカーなのが伝わってきますが、現場での様子は?
朝から300%のテンションで臨めるようにしています。で、夜はダラ~ンとなる(笑) 逆に、みんなは若者なので、夜から元気になってます。三十路のノッサン役として、まあこれも“デ・ニーロ・アプローチ”ですね。同世代のウッチーが入ってきてくれて、頼もしいです。僕はずっと舞台をやってきたので、舞台も映像もやってきたウッチーの話はためになります。映像でこれをやるとこう見えるとか、僕のクセを教えてくれたり。

――今後の見どころは?
新しい台本をもらうたびに、「えっ!なんだこの展開は!」と驚き、まずはいちファンに戻るんです。早く、次の台本が欲しい! それだけ面白い。これから6人のチームワークもさらに深まっていくので、何気ない仕草とか、そういうところにも表れる関係性を見ていただけたら。

――この仕事を始めたきっかけは?
きっかけは、至って普通なんですが、“騙されて”ですね(笑) 沖縄から友達と一緒に上京してきて、東京らしいことをやろうと思ってエキストラの会社に登録したら、それがちゃんとしたところじゃなかったので、高額なレッスンを勧められたんですね。でも、そこで芝居が面白いと思って、別のところで本格的に始めたんです。松田優作さんの映画『野獣死すべし』を見て「こんなお芝居してみたい!」と思い、『くちづけ』というステキな舞台に関わって「こんな舞台に立ちたい」と思い、そういう出会いが今につながっています。舞台は、みんなで作っていくのが楽しい。そして、お客さんとの呼吸も。映像は今回が初めてですが、瞬発力の勝負だと思いますね。プランを考えていっても、現場でいろいろ変わるので瞬発力が必要。それが楽しいですね。

――今後の目標は?
お客さんに見ていただけるものを作って、食べていけたらいいかなと思っています。

――では、最後に金城さんの“ブレイブ”なエピソードを。
電車や車から降りられない状況で、猛烈にお腹がいたくなった時。あの時の僕はブレイブ感はんぱないですね。もっと、ヒーローっぽい話ですか?(笑) やっぱり、このキョウリュウジャーがブレイブですね。30歳という節目、この髪型、映像初作品、いろいろな縁がつまった思い入れある作品に関われたことが、僕にとっては一番のブレイブです。

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