第2回 田中哲司(梶山勝利・役)さん2014年1月9日
常に入ったままの仕事スイッチを、飲むことでオフにしているんだと思います
――田中さんはどんな瞬間に、どんなスイッチが入りますか? 「真っ先に浮かぶのが“お酒を飲んでいる時”ですね(笑)」 ――具体的にはどうなるんですか? 「ある一定のラインを越えるとスイッチが入ってしまうみたいです。例えば、先日このドラマのキャストやスタッフと飲んだ時、でんでんさんにある頼まれごとをされたらしいのですが、一切覚えてませんでした。一方、天海(祐希)さんとの話は覚えてるんです。…酔いながらも、人を選んでるんですかね(笑)?」 ――…かもしれませんね(笑)。昔から、飲むとそんな感じなんですか? 「昔から変わりませんね。未だにスイッチの入るタイミングが分からないんです。入ってしまうと、すべてがどうでもいいや、となってしまうんです。一昨年、『遺留捜査』に出演していた時も、一番大事なシーンの前日に出演者、スタッフみんなで飲み会をしたんですよ。その時も抑えて、楽しく飲んでいればいいのに、勝手にラインを越えてしまって、つい2軒目まで行っちゃって」 ――限界量に対して、敢えて目をつぶっているのではなく(笑)? 「気にはしているのですが、結局はアルコールに負けて忘れてしまうんですよね(笑)。典型的な酒に呑まれているタイプです。でも、それだけ楽しんでいるのだと解釈しています」 ――ちなみに、お仕事モードのスイッチが入っている時はどんな感じなんですか? 「飲んでる時以外は、常に仕事モードのスイッチが入っていて、何かしらのセリフを頭に入れてますね。旅行とかも覚えなければならないセリフが気がかりで、楽しめないんです。ですので、お酒を飲むことで仕事のスイッチをオフにしているんでしょうね」 ――仕事のことが頭から離れないという方は割と多いですよね。 「“オフでどこかへ行ってリセットする”というスタイルには憧れますけど、実際には怖くてできないんです。昔、頭に入っていたはずのセリフが本番で出てこなくて、地獄を見たことがあるんです。その記憶が常に頭をよぎるので、今後もこの考えが変わらないと思います」 ――根っからの仕事人間なんですね。 「でも最近、それがだんだん、しんどくなってきて(笑)」 ――だからと言って、仕事を遠ざけたら遠ざけたで、またやりたくなるんじゃないですか? 「たぶんそうだと思います。昔は休暇を1週間挟もうものなら、ほかの仕事はないのかと欲してました。でも、仕事に追われるようになってくると、休みたいと思ったりもするんです。贅沢な悩みなんですよね(笑)」