STORYストーリー
第5話
宇宙産業で第一線を行く「太平重工」の研究者・前田尚紀(中丸雄一)の遺体が、草の生い茂る公園の中で見つかった。法医学教授・堂本俊太郎(北大路欣也)が司法解剖を行った結果、尚紀は夜10時ころ、四つん這いになっていたところへ首を絞められ、その後ナイフで刺されたことが判明。天樹悠(東山紀之)ら「警視庁捜査一課12係」の刑事たちは、そもそも尚紀がなぜそのような体勢を取っていたのか状況がつかめず、首を捻る。不可解なことはそれだけではなかった。彼の手の甲には謎のマークのスタンプが押されており、携帯電話には事件翌日の夜10時にアラームが設定されていた。さらに、携帯の健康アプリから割り出した歩行記録によれば、尚紀は駅から事件現場までわずか4分で歩ける距離を、わざわざ15分以上もかけて歩き続けていたのだ! 疑問を抱いた天樹は、防犯カメラで足取りを確認。尚紀がコンビニでナイフを購入し、人目を避けるように公園へ向かっていた事実をつかむ。
一方、「太平重工」で聞き込み捜査を行った沙村康介(髙嶋政宏)と水田環(倉科カナ)は、尚紀が女性社員にセクハラ行為を働いたため、翌週から子会社へ出向することになっていたという情報を入手。さらに、尚紀は殺された日、午後3時に会社を早退していたことも分かる。その動向にますます疑念を深める天樹。そんな中、尚紀が一人暮らしをしていた部屋を訪れた天樹は、友人の西岡民代(阿知波悟美)に手伝ってもらいながら、洋裁店を営む尚紀の母・前田和美(黒田福美)と遭遇。尚紀と和美の間には確執があり、絶縁状態だったことを知る。その時だ。天樹は20年前の家族写真と一緒に、大切に保管されているナットに目を留める。しかも、そのナットこそが母子の仲を引き裂いた原因だと聞かされ…。
尚紀はなぜ母との確執を生んだ因縁の品を大切に持ち続けていたのか!? そして、事件翌日の夜10時に何をしようとしていたのか…。緻密な捜査を進める中、やがて天樹は“衝撃の真相”にたどり着く――。