STORYストーリー

2020年12月10日(木)よる8:00~

第8話

 榊マリコ(沢口靖子)は監察医の風丘早月(若村麻由美)に誘われ、風丘の恩師である“プリンセス・トシコ”こと、新海登志子教授(高橋ひとみ)が講演するNPO法人主催のシンポジウム会場を訪れていた。

 登志子は、抗生物質のもとになる有機化合物を作り出すバクテリア研究の世界的権威。彼女が発見した多くの化合物は新薬開発に生かされており、まさに科学の力で人命を救い続けてきた人物だったが、ドレスにティアラという“プリンセススタイル”が大のお気に入り、というかわいらしい一面もあり、風丘はマリコを一度会わせたかったという。

 だがその会場に突如、爆破予告が舞い込み、ホールは騒然。まもなく客席の下から時限爆弾が発見されるが、不可解なことに爆薬はごく微量で不完全ともいうべきものだった。しかし、かなりの知識を有した人物が作ったことは間違いないと思われた。

 その翌日、神社の境内で大手学習塾経営者・宮本慎一郎(上杉祥三)の刺殺体が発見される。宮本は先日、夢の実現を願う10人の希望者に1000万円ずつ合計1億円を出資する事業支援策を打ち出し、インターネット上で“1億円もってけ社長”として話題になった人物だった。この1億円出資企画には、応募者が殺到。常々、予算不足に悩む登志子の研究室も応募したらしかった。

 そんな中、科捜研の調べで、遺体の近くに落ちていた植物片が、現場には自生していない珍しい植物の葉だと判明。登志子の勤める大学に植えられていることがわかり、マリコは登志子のもとを訪ねるが…。一方、宮本には嫌がらせの手紙を送りつけてくるストーカーがいたとわかり…!?