第13話2016年2月25日

 京都市内の駐車場で、人気小説家・大文字智美(根本りつ子)の死体が発見された。現場に駆けつけた榊マリコ(沢口靖子)ら科捜研のメンバーは、異様な光景に息をのむ。横たえられた遺体の上には、菊の花をはじめとした色とりどりの花びらが散らばっていたのだ…! その様は、彼女の代表作に描かれた“裏切り者への儀式”の場面そのものだった…。
 第一発見者は上下水道局職員・片岡裕二(永島敏行)で、奇しくも土門刑事(内藤剛志)の高校時代の同級生だった。片岡は、現場を“見た”というよりも“聞いた”と打ち明ける。というのも、片岡は前夜、“音聴棒”という道具を用いて水道管に破損がないか調査する業務を行っていたが、明け方近くに奇妙な音が聞こえたため気になって音の出どころを探したところ、智美の死体を発見したというのだ。
 片岡が耳にしたのは、“車輪のような音”と“人間の足音”で、“地面に落ちる鈴の音”も聞こえたという。その話を裏付けるかのとおり、マリコは現場に小さな鈴が落ちているのを見つけるが、土門はなぜか冷やかに「聞いただけで何も見ていないのでは、参考にならない」と言い放つ。

 その後、被害者の自宅から大量の血痕が発見され、智美は書斎で殴殺された後、遺体発見現場まで運ばれたことがわかった。智美の姪で事務所の代表・友坂梨香(野村佑香)や、出版社の担当編集者・岩瀬厚一郎(ヨシダ朝)によると昨晩、智美は最新作のラストを執筆していたらしく、なんと書斎からパソコンが盗まれていることも判明。プリントアウトされた原稿を確認した結果、最後は主人公が殺害される展開になっており、ラストの内容に納得できない熱烈なファンが最新作を葬り去るため智美を殺害したとも考えられた。
 マリコは、片岡が耳にした“車輪のような音”が何なのか突き止めれば、死体を遺棄した犯人につながるのではないかと考え、もういちど片岡に話を聞きたいと申し出る。ところが、土門は「勝手にやれ」と言い、片岡に関わろうとしない。マリコは、かつて土門と片岡に何があったのか、いぶかしむが…!?

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