第2話2015年10月22日
主婦の久保美也子(柊瑠美)が、自宅で刺殺体となって発見された。発見したのは、浮気相手と外泊を続け、2週間ぶりに帰宅した夫だった。
(沢口靖子)ら科捜研のメンバーが現場で特殊ライト“ALS”を当てて潜在指紋の有無を調べていたところ、真っ白な壁に突如、美しい蝶の絵が浮かび上がった…! 特殊ライトを当てて光るということは、紫外線を吸収し発光する物質を使って描かれたもののようだ。もしや、警察がALSライトを使用することを想定した犯人からのメッセージなのか…!? このほか、事件前日の夜、美也子が“左大文字山”を見上げて何やら驚愕する様子が、商店街で目撃されていた。
鑑定を進めた結果、蝶の絵は蛍光増白剤入りの洗濯用洗剤の水溶液で描かれていたことが判明。絵筆として使われたブラシも見つかり、絵は犯人からのメッセージなどではなく、被害者が自宅にあった道具で描いたものと思われた。だが、描いている途中で、液が乾いたら絵は見えなくなってしまうはずだ…。マリコは美也子が、普通の人間には見えない紫外線を色としてとらえることができる“四色型色覚”、いわゆる“スーパービジョン”の持ち主だったのではないかと考えはじめる。
手がかりを求め、スーパービジョンであることを公表している画家・司麗香(笛木優子)を訪ねたところ、やはり美也子は特別な目の持ち主で、麗香とも交流があったとわかる。マリコは事件前日、スーパービジョンの人間しか見えない何かが左大文字山方面に発生し、美也子はそれに驚いたのではないかと推測するが、麗香はその日、特に気づいたことはなかったと話す。
そんな中、美也子が事件当日の昼間、学長・仙川京一郎(北見敏之)に会うため、母校である美術大学を訪れていた事実が発覚。仙川は、かつて普通の人には見えないものを描く美也子の作品に対し、「平凡」とけなした因縁の存在だった…。仙川に事情を聴きに行ったマリコと土門刑事(内藤剛志)は、指に絆創膏を貼った付属美術館の学芸員・佐藤志穂(小橋めぐみ)と出会い、事件現場から検出された、上部が直線的に途切れた残留指紋のことを思い出すが…!?