第5話-2014年11月13日-

 大手ゼネコンの滋賀事業所所長・谷口健一が、京都市内の橋の下で刺殺体となって発見された。谷口は以前、東京本社の部長だったが、彼が関わった京都市発注の競争入札で談合が発覚し、3カ月前に降格人事で異動してきたばかりだった。榊マリコ(沢口靖子)たち科捜研のメンバーは、現場から犯人のものと思われる下足痕や毛髪などを採取、鑑定をはじめる。
 件の談合を告発したのは、当選1回の若き国会議員・長谷部伸弥(河相我聞)で、殺された谷口と同じゼネコンに勤めていた過去があった。彼を調べたいという土門刑事(内藤剛志)に、藤倉刑事部長(金田明夫)は、議員の捜査には慎重を期すようにと釘を刺す。 
 現場から採取した毛髪に長谷部のものはなかったが、マリコたちは犯人の下足痕と長谷部の靴底が、小さな傷跡までピタリと合致することを突き止める。また、下足痕に付いていた微物が長谷部の靴底からも見つかったほか、同じく下足痕に付着していた山椒の木の芽のDNAが、長谷部が事件の夜に食事を取った料亭の庭に生えているものとも一致した。出揃った証拠から長谷部の犯行を確信した土門は、藤倉に無断で逮捕状を取る。
 だが、指紋を残さないよう手袋を着用していた用心深い犯人が、なぜ下足痕を残したのか!? その疑問が払しょくできない藤倉は、鑑識課の警察犬担当・香坂玲子(伊藤かずえ)に依頼し、警察犬“ジンクス”を使った“臭気選別テスト”を行うよう土門に命じる。
 するとジンクスは、犯人の下足痕は長谷部の匂いとは違うと判断、何者かが長谷部の靴を履いて犯行に及んだ可能性が浮上する。鑑定は間違っていないのにもかかわらず、土門とマリコは冤罪を作りだすところだったのか…!?  がく然とする2人にその後、さらに窮地へと追い込む事態が襲い掛かり…!?

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