Storyストーリー

第3話

「雪宮鈴、好きだ」――。
 雪降る夜に、真っすぐな瞳で、踏切越しにあふれる思いを伝える一星(北村匠海)。不意の告白に驚き、立ち尽くす鈴(吉高由里子)に走り寄り、2人は見つめ合い、キスを…するのかと思いきや。
「待て。まてまてまて」――あまりの展開の速さ、そして一星が10歳下であることへの戸惑いが入り混じり、鈴は一星のキスを寸前で制止。「なんで?」と子犬のように不満を訴える一星に、鈴は言い放つ、「とりあえずステイ」。しかし、その胸は密かに恋の予感に躍っていて――。

 翌日、おもむろに手話教室への申し込むボタンをぽちりと押す鈴。そこで、遺品整理のポラリスの社長・北斗千明(水野美紀)と遭遇し、2人は居酒屋で意気投合!遺品整理士の仕事について聞いてゆくうちに、一星が遺品整理を目指した理由が、7年前、彼の両親が亡くなったことがきっかけだと知る。お節介なほどに遺族に寄り添おうとする一星が抱えた思いを、はからずも知ることになった鈴は…?

 一方、鈴の勤務先であるマロニエ産婦人科医院では、たまにはみんなで息抜きに釣りに行こう、と院長・麻呂川三平(光石研)が奮起!しかし当日やってきたのは、麻呂川と45歳の新人産婦人科医・佐々木深夜(ディーン・フジオカ)のみ! しかも、結婚記念日だったことをうっかり忘れていた麻呂川がまさかの途中離脱…。釣れた魚を託されたものの、料理なんてほぼできないし…と困り果てた鈴は、深夜の家で彼の手料理を振る舞われることに。

 魚をさばく深夜に、ふと「どうして医者になったの?」と問いかける鈴。すると深夜から、思わぬ“悲しい過去”を知らされることに。更に、彼がマロニエ産婦人科にやってきた理由、そして「雪宮先生みたいな医者になりたい」と語る理由は、10年前、2人は既に出逢っていたからだ――という真実も明らかに…。
 衝撃の事実に胸をしめつけられ、思わず涙する鈴。そんな鈴の涙に、思わず触れようと手を伸ばす深夜。そんな2人の姿を、運命のいたずらか、一星が目撃してしまい…?

明かされる一星と深夜の過去。
近づいたはずの、2人の距離は、波のように揺れ動く――。
深夜が伝えたかった“もう1つの想い”とは――?