2月17日

スタジオ :

吉澤一彦アナウンサー
武内絵美アナウンサー


  今村千秋(コメンテーター室

ゲスト  : 水越伸・・ 東京大学大学院情報学環 助教授
「メディアリテラシー」の実践・研究を行う。

【放送内容】

今回は、「メディアリテラシー」を番組で取り上げての第4弾。
視聴者の方にビデオ制作を体験していただきました。

 「メディアリテラシー」とは・・・

新聞・テレビ・・・等の「メディア」からの情報を 「一方的な受け手」になるだけでなく、 メディアの仕組みや現状などをよく知り、 情報の選択をする能力を身につけること。

「メディアリテラシー」で「体験する」(実際に制作をする)ということは メディアを身近に感じる上で重要な行為。
(水越氏 談)

 『ビデオ制作』体験
ビデオ制作参加メンバー
横浜市保土ヶ谷区の「まちのメディア研究会」のみなさん8名。
男性4名・女性4名の2チームに分かれ、作品を制作。

「まちのメディア研究会」とは、 20代〜70代のメディアに関心がある方々が、定期的に集まり、意見の交換・研究などを行っている市民グループ。

制作にあたり、テレビの現場を見学。

「テレビ朝日 ANNニュースセンター」見学

ニュースを作る工場ともいえる「報道センター」内でニュースが放送されるまでを見学。
特殊効果「クロマキー」の説明や海外ニュースの取り扱い、取材素材の編集などについて説明を受ける。

「クロマキー」: 映像を合成して1つの映像にする特殊技術。天気予報でよくつかわれる。
ブルー幕の前の人と天気図の映像を組み合わせ
天気図の上に人が立っている」画面を作ることができる。

スーパーJチャンネル」 見学

副調整室(スタジオサブ)にて本番中のスタッフの仕事を見学。

見学後、担当者へ質問。

Q. ニュースを作る上で「視聴率をとる」ということ以外に意識している点は?
A. 作り手として「視聴者のためになる」「公益性のある情報をいち早く伝える」
この点が重要なことであり、決して「視聴率」だけを問題にしていない。

Q. 番組の司会者が言うコメントなどは、どのようにして決まるのか?
A. .番組の事前打ち合わせで、決まっている場合もある。
司会者本人のアドリブの場合もある。
いずれにしてもテレビ朝日の取材情報に基づいて発したコメントの最終的責任は、番組、すなわち「テレビ朝日」にある。

Q. 放送は、郵政省の認可制なので言えない部分もあるのですか?
A. 「法的な規制を・・・」という動きがあるのは事実。
しかし、現在はそのような圧力はないといえる。
メディアを律することが必要なこともあるが、それは、第三者機関に委ねることが望ましい。

Q. 放送内容のチェック機能というものは、内部にあるのか?
A. 内部にある。
放送後に番組の反省などもしている。
放送経験者による「生番組モニター」というものもあり、放送中にでも訂正があれば、即座に番組内で対応するようにしている。


「テレビ朝日 ANNニュースセンター」見学を終えて

「まちのメディア研究会」の方から「番組は、手作りで作っているのがわかった」という感想。
ここが重要な点。
作り手側からいえば、「当たり前のこと」だが、見ている側に「人間が作っているんだ」と言うことが理解され「送り手の顔が見える」ということを感じてもらえることに大きな意味がある。
(水越氏 談)

次に、
「機材の扱い方」の講習


テレビ朝日の技術担当から実際の機材を使い、詳しい取扱い、撮影時の注意点や効果的な使い方などの講習会。
男性4人組・女性4人組にわかれ、実践。
撮った映像をモニターに映し、講師陣(映像センタースタッフ)にアドバイスを受ける。

さらに、機材の取扱講義終了後、
「構成ミーティング」


今回の課題は「保土ヶ谷」。
作品時間は「3分間」。
男性4人組・女性4人組にわかれ、それぞれ意見を出し合い撮影のテーマを決め、撮影内容を具体的に決めていく。
 今回の「ビデオ制作」において
作品のクオリティーが高いか否かというのはあまり問題ではなく、
「ビデオを作る」という行為を通して
「様々なことを理解する」ことが重要なこと。
理屈だけでわかっていたことが「体験」を通して整理されてくる。
今回は、ここに大きな意味がある。
(水越氏 談)

「作品制作過程」「完成作品」は
次回「メディアリテラシー第5弾」につづく。
 《募集》
テレビ朝日では、
皆様からのテレビに関する疑問・質問をお待ちしています。
日常で「感じた素朴な疑問」をお送りください。
例: 「視聴率というものは、どのようにして出るものなのでしょうか?」
「ニュースの情報はどのよう入手するのですか?」