11月4日

司会  :

吉澤一彦アナウンサー
武内絵美アナウンサー


  掘越 むつ子 テレビ朝日番組審議局・番組審議会事務局長


【放送内容】

今回は、10月25日に決定した「プログレス賞」の受賞作品の紹介と
10月の 「放送番組審議会」の報告です。


 「プログレス賞」」受賞作品発表

2001年度「プログレス賞・最優秀賞作品」は
11月8日(木)深夜3:00〜
再放送いたします。

「プログレス賞」とは

「PROGRESS」とは、進歩・向上などを意味する言葉。
この賞は、制作者達の日々の努力の過程を評価していこうという目的でもうけられた賞であり、対象作品は、テレビ朝日系列24局が去年の4月から今年の3月までの1 年間に制作・放送した番組。
その中から、各局の放送番組審議会が優秀なものを選出し、その作品に贈られるもです。
作品のジャンルは問いませんが、評価の基準は、地域に密着したテーマ、それぞれの 放送局ならではのこだわりのある作品であるかどうかという点です。

今回の受賞作品は、下記の作品です。

 今回の受賞作品


最優秀賞・・・
テレメンタリー2001
「独りぼっち パパの叫び〜メールにつづられた被害者の声〜」
(制作:山口朝日放送
【選考のポイント】
・・・1999年4月に起きた殺人事件。妻と生後11ヶ月の愛児を失った男性。
事件直後から裁判にむかう過程で、残された夫と事件を報道した記者(担当ディレクター)のメールでのやり取りが始まり、これを機に被害者の側から事件を見つめ直してみた作品。
取材先とのきっかけが「メール」ということが、現代的。
これからの方法の1つだという意見が多かった。
同行取材では、感じられない「心の叫び」のようなものが、淡々としたメールの中に詰まっているようにも感じ、その「メール」という形をとても効果的に使っている作品という点。
【ディレクターコメント】
今回、「メール」という形をとったのは、インタビューでご本人の声を聞くよりも本音が出てきているように感じ、この選択をしました。
取材中、メールをやり取りしている際に、個人としての意見を求められ、難しい問題に誠意を持って答えなくてはいけない状況に戸惑いを持ったりした。


優秀賞・・・
テレメンタリー20001
「そこは宝の海だった〜有明海 異変の実態〜」
(制作:九州朝日放送
【選考のポイント】
・・・かつて「宝の海」と呼ばれていた有明海の養殖ノリが記録的な凶作に見舞われた。
「諫早湾の潮止めのせい」と生産者達は怒りの声をあげた。しかし、取材を進めると・・・
この作品は、取材を進める過程で有明海の汚染問題が「複合汚染」によるものということを突き止める。
ジックリと取材を進める過程で真実を見つけた「ディレクターの目」が評価された。
【ディレクターズコメント】
この作品と通して、何か大きな事を言いたかったわけではなく、「色々、大変なんだ」「海は、こんなにも汚れているんだ」ということをちょっとでも視聴者の方が感じてくれて、何かを思うきっかけになったら・・・そんな気持ちで作りました。


奨励賞・・・
テレメンタリー2001
「生命(いのち)の灯が消えても〜1歳児が問う臓器移植法の空白〜」
(制作:北海道テレビ放送
【選考のポイント】
・・・我が子を救うために必死の努力をする両親の姿を追いながら、臓器移植が抱える様々な問題を浮き彫りにしている作品。
「生命」をテーマとした重たい取材。両親との心の距離を近づけつつも担当ディレクターは、あくまで冷静な視点で作品を作っていこうとしている努力がうかがえる点が評価された。
【ディレクターズコメント】
「日本に生まれた故に治療が受けられない?」そんな疑問から始まった作品。
「臓器移植」ここに抱える問題が大きすぎる。しかし、何かしなくては・・・との思いから
自分は「両親の目を通して何か伝えられないものか」と考え、制作した作品です。


奨励賞・・・
「酒と覚せい剤を越えて〜父と子の歩く道〜」
(制作:名古屋テレビ放送
【選考のポイント】
・・・アルコール依存症だった父と薬物中毒だった息子。
この二人が親子の絆を取り戻していく姿を追い続けた作品。
通常、このような問題においての作品は、顔を出さずに表現するものが、多いにもかかわらず、今回は、親子とも自然な姿で、作品ができあがっている。
この事は、制作者側の意図を理解してもらえた結果であり、この点が評価された。
【ディレクターズコメント】
何としても「薬物中毒」についての作品を作りたかった。
社内で企画が通るまでに2年半。その過程で今回の「父と子」に出会った。
自分が作りたいと思いつづけていた過程をずっと見ていた親子が作品に協力してくれたことでこの企画は成立した。この作品は、「彼らの勇気」でできた作品です。

 

 《今回の総評》

・・・掘越 むつ子(テレビ朝日 放送番組審議会事務局長)

今回、24作品の力作がノミネートされました。
これらの作品は、全て「継続取材」が可能なもの。
是非とも取材を続けて次回作を作ってもらいたい。

 《募集》

「VTRの作品」を制作してみませんか?
2分ぐらいの作品を番組の中で制作します。
初めての方を歓迎します。基本はお教えします。
また、その制作過程を撮影させていただきます。
尚、制作した作品の権利は、テレビ朝日に帰属します。

申し込み方法:
4から5名のグループ(年齢の制限はありません)
メールまたは、郵送にて受付
締め切り:
第一回 11月末日
(記入内容)

グループ全員の名前、年齢、性別、グループの関係
ビデオを作った経験の有無・代表の方の連絡先電話番号を明記の上お申し込みください。 

(選考方法)
応募の方の中から2から3組を選ばせていただきます。
作品を作っていただく事に決定したグループの方には、
こちらからご連絡させていただきます。

 

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日常で「感じた素朴な疑問」をお送りください。
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