11月5日


放送番組審議会の報告

■ 審査対象番組:「やじうまワイド

次のような意見が出ました。
  1. 朝、この番組を見ると今日1日生きるスタートになる。
  2. 番組内の情報に芸能・スポーツの話題が多いのが少々気になる。その後の番組とも内容が重複している。放送時間の検討とともに、社会派寄りの良識ある番組として続けてほしい。
  3. 繰り返しがありがたい。自分のライフスタイルに合わせて視聴できる。
  4. 「新聞を読む」という画期的な番組なのだから、安っぽく騒がしいものに迎合しないで、老舗としての風格を保って欲しい。
  5. まじめな方向に掘り下げれば深みもでるが、「やじうま」のタイトル通りのもっと「やじうま性」を発揮しても良いのではないか。

佐藤紀子アナ」が聞く

■ 「益田明美さん」のロングインタビュー


日本を代表するマラソン・アスリート。1992年に現役を引退。現在は、スポーツライターとして活躍するほか、タレントとしても活躍。彼女が今回のシドニーオリンピックの女子マラソンの実況放送を担当。今回の解説経験を通して感じた事やご自身の「テレビ」に関する意見を伺いました。
聞き手は佐藤アナです。


「シドニーオリンピック女子マラソン」の解説を終えて

高橋尚子選手のオリンピック以前から取材していた「これまでの頑張り」を伝えきれ なかった事が反省点。
しかし、今回のレースはこれまで以上に「画面に集中する事」ができた。
その事により、一人一人の選手の表情や心の動きを感じることができた。
事前のスタッフ間での打ち合わせの中、今回は「沈黙を恐れず、映像の力を信じましょう」という事になっていました。これは、映像により視聴者の一人一人が「感動する」のであって、言葉で「感動を押しつける」必要はない。そう考えたからです。
今までにはなかった経験ではあったが、とても落ち着いた中継が、「選手に近い気持ち」の解説ができた。帰国後にVTRを確認した。実況が押しつけがましくなく、一歩引いた所にいると「自分の考える時間」が持てるように感じた。これは、大切なこと。

「伝えられる側」から「伝える側」に変わって思った事

選手時代は取材がとても煙たかった。しかし「伝える側」になってわかった事は、スタッフが「取材選手」に対して、とても敬意を持っていること。「敬意」を持ち「選手に惚れこんで」取材をしているのこと。選手の良さを伝えるには・・・・と真剣に 取り組んでいることを知りました。
作った作品で選手が輝いたり、くすんだり。選手自身にも影響を与えることもある。
「作り手の感性が番組にあらわれる」と思う。それは視聴者が感じるところでもある。
視聴者の為にもより多くの取材をし、きちんと伝えていきたい。

外国の「スポーツ番組」について

海外のスポーツ番組と日本のものとの大きな違いは、試合前の情報を盛り込んでいる点。野球などは、試合前の控え室なども取材をし、選手の人となりをも紹介する。
この事で選手に愛着がわき、試合がより楽しく観戦できる。
もうひとつ、海外では多くの有料専門チャンネルがある。もちろん「スポーツチャンネル」も。ニーズが細分化しているため、かなり専門的な情報が盛り込まれている。
日本は「多くの人ができるだけ楽しめるモノ・専門的にならないモノを」という作りをするのに対し、海外では「このスポーツを知りたい人により専門的な情報を」というもの。今後の日本の多チャンネルか進む上で参考になること。
しかし、どんな形の内容になっても「人を伝える」この事が大切なこと。

タレント活動について

「笑い」が好き。「いい笑い」が好き。
人の傷つけるようなバラエティーなどは見ない。もちろん出演もしない。お笑いの世界の人でも「人を笑わせる」努力はすごい。どの世界の人も共通していえることは「見えないところでの努力が大切だ」ということ。

今後の活動について


解説者として、陸上の「走る」世界を大切にしながらも「もっと他のスポーツ」を見ていきたい。違う表現方法のスポーツを見ることで「陸上」に対する視野も広くなると思うので。


近日の解説予定

「第22回 東京国際女子マラソン」(テレビ朝日)
11月19日(日) 昼12時〜