＊今回の動画配信は、番組審議会報告のみとなります。

10月22日、愛媛県松山市で行われたテレビ朝日系列２４社放送番組審議会委員代表者会議で、
「第15回プログレス賞」が発表になりました。
この賞は、放送番組のより一層の質的向上、制作力向上を目的に制定されたもの。
奨励賞2作、優秀賞、最優秀賞の計4作品をご紹介します。

スタジオに、テレビ朝日放送番組審議会副委員長、今回のプログレス賞の選考委員でもある
石坂啓さんを迎え、プログレス賞とはどんな賞なのか。
さらに、受賞作品について、選考理由などをお話いただきました。

まずは奨励賞2作品の紹介から。

奨励賞受賞作品　秋田朝日放送
「ソックモンキーは負けない　〜ある授産施設の挑戦〜」
障害者自立支援法が、福祉の現場に混乱をもたらしている。都会でも大人気の
「ソックモンキー」（ソックスで作ったサルのぬいぐるみ）作りにかける
障害者授産施設を舞台に、自立支援法の問題点を描いたドキュメンタリー。

奨励賞受賞作品　広島ホームテレビ
「パリ・ヒロシマ１９５８　〜女優が撮った復興、50年目の再会〜」
被爆13年後の広島で撮影された映画「ヒロシマ･モナムール」。
主演したフランス人女優は、ロケの合間に広島の子どもたちの写真を撮っていた。
50年ぶりに「ヒロシマ」を訪れた彼女が、再会したのは…。

石坂副委員長から、まず広島ホームテレビ「パリ・ヒロシマ１９５８　〜女優が撮った復興、50年目の再会〜」
についての感想、受賞理由が説明されました。

☆広島原爆を扱った作品で、このようなほのぼのとした作品は珍しい。
☆今までにない斬新な切り口。

さらに、秋田朝日放送「ソックモンキーは負けない　〜ある授産施設の挑戦〜」について
☆障害者たちの小さな努力の積み重ねを克明にとらえ、
障害福祉政策の貧しさを浮き彫りにした作品。考えさせられる。

優秀賞受賞作品　名古屋テレビ　「責任の所在　〜耐震偽装事件で行政に初の判決〜」
今年２月２４日、耐震強度偽装を見逃した愛知県に対する責任を認めた判決がでた。
裁判を通して浮かび上がった耐震偽装をめぐる行政の実態を描くとともに、裁判とホテル
経営を両肩にのせ奮闘する社長の姿を追った。

石坂副委員長より、優秀賞作品についての感想、受賞理由などの解説が有りました。

☆耐震偽装事件の被害者の裁判に3年の間密着するなど、丁寧で息の長い取り組みが高く評価された。
☆淡々と描かれる日常の積み重ねが説得力を生んでいる作品。

最優秀賞受賞作品　琉球朝日放送「刻みはじめた学びの時計〜夜間中学生1000日間の記録〜」
4年前の春、沖縄に長年待ち望まれていた「夜間中学」が誕生した。
番組では、長い間、戦争に学ぶ機会を奪われてきた夜間中学生とそれを支えた教師陣、
そして行政の動きを長期間にわたって取材し、「学ぶ」ということの意味を問いかける。

「第１５回プログレス賞」最優秀賞に輝いたのは、沖縄に学ぶ「おばあちゃん中学生」たちを追ったドキュメンタリーでした。
石坂副委員長から、作品の感想、受賞の理由などが解説されました。

☆沖縄の女性のパワーを感じた。計り知れない「沖縄の戦後」がいまだ続いていると感じられた。
☆読み書きができないことを負い目に感じて生きてきた人々が、学ぶということによって変わって行く姿に
「学ぶ」ことの原点をみる思いである。

10月16日に開催された第５０４回放送番組審議会では、
「放送全般」について審議されました。

石坂副委員長からは、委員会の内容について補足がありました。

☆テレビ朝日ならではの報道のあり方が期待されている