● ● ● ● 2月17日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
島本 真衣 (テレビ朝日アナウンサー)
ゲスト 八木征志(せいじ)(テレビ朝日編成制作局 映画センター)

【放送内容】

「スーパー戦隊シリーズの裏側」炎神(えんじん)戦隊ゴーオンジャー

シリーズ32作目、人気ドラマ、スーパー戦隊シリーズにニューヒーロー誕生!
炎神戦隊ゴーオンジャー。
今回の物語は、「汚染・破壊」の悪の科学から、地球を守る“5人の戦士”とその相棒、
喋る乗り物“炎(えん)神(じん)”の活躍。その撮影現場にお邪魔すると、まさに驚きの連続。
激しいアクション。驚異の特撮。今回は、夢と冒険を生み出す“テレビの現場”
スーパー戦隊シリーズの撮影現場をご紹介します。


※「炎神戦隊ゴーオンジャー」毎週日曜・あさ7時30分から放送


スタジオ−1

吉澤
「炎神戦隊 ゴーオンジャー」。今日、この後、
放送が始まりますが、どんな作品でしょうか。

八木
 今年は5台の意志を持った乗り物が登場します。その彼らの故郷、
マシンワールドというところで悪事を働く3人組がいて、地球に逃げてくると。
その悪者が地球を汚そうとしたので、5台の乗り物が、地球にやってきます。
しかしこの5台は,地球にいる間は、人間の力を借りなければ活躍できないのです。
そこで若者5人がそれぞれの乗り物の相棒となって、タッグを組み、
悪の手から地球を守るというストーリーです。



VTR−1

クランクイン1ヶ月前の制作会議。
出来上がったばかりの1話、2話目の台本直しが始まり、プロデュサー、監督、
その表情は、真剣そのもの。
ヒーローたちの言葉使いも細かくチェック。
キャラクターの個性や行動の確認、細部の詰めなど、会議は長時間に及びます。
台本を元に、特撮の津田監督が絵コンテを用意、それを基に綿密な打ち合わせが行われます。
ドラマと特撮のイメージを磨り合わせ、絵コンテも修正されていきました。

クランクイン直前。撮影所の一角にある神社に人々が集まりました。
スタッフだけではなく、役者も参列、撮影の安全とドラマのヒットを祈願しました。
これは、長年の行事。
主人公のゴーオンジャー5人が集まり、初めてのホン読み。「ホン読み」とは、
台本を見ながら台詞を読み、監督の指導を受けるものです。
監督の指導は、台詞の解釈、登場人物の個性や行動など、細かい部分にも及びます。
悪のヒロイン、ケガレシアの衣装合わせ。
悪役の魅力が、ドラマに緊張感を与えます。



スタジオ−2

島本
大勢のスタッフがいるのですが、どんな構成なのでしょうか?

八木
プロデュサー以下、監督、特撮監督、アクション監督など、
各パートごとに細かく分かれています。スタッフ総勢300人くらいです。

吉澤
1979年から32年間休みなく続いているということで、まさに日本の特撮
番組を象徴するような番組ですけど、なぜここまで支持されるのでしょう?

八木
個性の違うキャラクターが、それぞれの個性を生かし協力して悪をくじく、
という不変的な設定だからではないでしょうか。
戦士はお子さんにもわかりやすいよう、色分けしている
というところはあります。



VTR−2

神奈川県のマリーナで撮影が始まりました。
変身アイテム「ゴーフォン」これを使って、主人公がゴーオンジャーに変身するシーンは
最も大事な部分。 監督、なかなかイメージ通りにいかない様子。
ここをいかにカッコよく決めるかが鍵なのですが、3人が絡むシーンは初めて。
台詞に動き、3人のタイミングがなかなか合いません。
渡辺監督は、シリーズ第一弾「ゴレンジャー」に憧れ、この道に。
アクションシーンは、アクション監督と連携しての撮影。打ち合わせ内容をうけて、
石垣アクション監督が、ご覧のように細かな動きやカットを書きこみます。

ゴーオンジャー初めてのアクションシーン。撮影を前に、主役の3人も緊張気味。
ゴーオンイエローの逢沢りなさんへ、動きのメリハリを、監督、アツく指導中。
敵役のガイアークが登場するシーンには、CG合成が使われます。
今回は、幸せ一杯の結婚式の最中に、登場します。
CG合成で活躍するのが、絵コンテスタッフ。鳩を飛ばしたいという監督のイメージを
その場でスケッチ、CGスタッフへ伝えます。 いよいよ、今日の撮影のハイライト、
戦闘シーンの撮影が始まりました。ここで、渡辺監督から要求が出ました。
ゴーオンジャーが、敵をバッタバッタとなぎ倒したいというのです。
そこで、アクションの石垣監督は、演技のプランを説明。万全の対策を取りながらも、迫力一杯。
3人の戦士もてごたえ充分、初めてのアクションシーンは、日没に終了。



スタジオ−3

吉澤
このシリーズではアクションも重要なパートですね?

八木
生身の人間が敵と戦う、というスポコン的な要素もありますので、
人間が出来る範囲で、子供たちがカッコいいと思えるような、
いつか自分達も出来るのでは?という動きを
アクション監督を中心に、本当に大勢のスタッフが演技指導をしてくれています。



VTR−3

スーパー戦隊シリーズに欠かせない特撮チーム。
役者さんが絡む実写チームとは、別班で撮影が進行します。
まずは、汚染された海に浮かぶガイアークの基地のミニチュアセットです。
撮影の指揮を取るのは、特撮監督の沸田(ぶった)さん。
移動しながら撮影するカメラをの動きを、モニターで確認します。

いよいよ本番。煙突から噴出す煤煙の中に、闇に浮かぶ悪の基地が浮かんでいます。
今度は、ゴーオンジャーの相棒、炎神、疾走のシーンです。
炎神は、命も意思もあり、話すこともできる個性的なマシーン。無線で運転しながら、
マシーンの個性を演出しようというのです。 5台揃って走り抜ける、
番組冒頭の大切なシーン、沸田監督、イメージとは違ったようで、やり直し。
各パートの専門家が集まって、緊急の打ち合わせ。このカットは、撮り直し。
結局この日は2カットしか撮れませんでした。

特撮シーンの台本。台詞はほんの僅かですが、撮影のカットは膨大な数に上ります。
もの言わぬマシーンたちに表情をつけ、スピード感溢れた映像にするための、
緻密な撮影が必要とされるのです。
別のスタジオでは、精巧な街のミニチュアが作られていました。
街が、ガイアークの攻撃に晒されるという市街戦のシーン。東映特撮チーム、
本領発揮の場面です。スタジオの傍らで、ガイアークの兵器の準備が進んでいます。
スタッフの間で、動きと爆発の確認です。
いよいよ撮影。スタッフはゴーグル、プロテクターと完全装備。

一発勝負の撮影。まずは、テスト。そして本番。
モニターでチェックする監督の表情が綻んでいます。
別の日、スタジオに完成したのは、敵基地内部、ガイアークの宮殿です。
廃工場や研究所のイメージで作られたセットは、迫力満点。
バーカウンターまでありますが、中身は、ガイアークの好物、工業オイル。
セットのイメージに併せ、照明のセッティングが始まりました。
ガイアークの害水大臣、ケガレシア、害地大臣 ヨゴシュタインが登場し、
ガイアークの幹部が勢ぞろい。迫力です。 渡辺監督も、初の宮殿シーンに力がこもります。
この宮殿シーンで、一話、二話の撮影が終了しました。



スタジオ−4

吉澤
特撮には定評のある番組ですが特撮にこだわる理由は?

八木
CGも使っているのですが、CGだと作り物ぽくなってしまいますよね。
しかし特撮は、さも本当に実在しているような形で見せるという醍醐味が、
あるからではないでしょうか。
それが特撮の凄さだと思います。

吉澤
最後に、今日から始まる「炎神戦隊ゴーオンジャー」その見所をお願いします。

八木
見所は沢山あります。
意思を持った乗り物と、キャラクターを持った人間達とのやりとり、
シリーズの特徴でもある特撮の醍醐味、ここ数年で一番のスケールになっています。
男の子はもちろん、女の子も楽しめるし、お父さんお母さんたちも見て面白いなと
感じて頂ける番組になっていると思います。

吉澤
今日はありがとうございました。


番組では、テレビをご覧の皆さまからのお問い合わせ、ご要望をお待ちしています。
次回の放送は、3月2日(日)の予定です。