● ● ● ● 1月14日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
島本 真衣 (テレビ朝日アナウンサー)
ゲスト 松岡 修造

【放送内容】

〜新春スペシャルトーク〜松岡 修造
北京オリンピックまでのカウントダウンが始まった今年、2007年は「世界スキー」「世界水泳」 など
ビッグイベントが目白押し。そこで活躍しているのが松岡修造さん。
日本男子テニス界の第一人者として95年ウインブルドンベスト8など世界の大舞台で活躍してきた松岡さん。
現在は「報道STATION」のスポーツコーナーなどを担当。
スポーツキャスターとしてのこだわりや苦労、元気の秘密、2007年の抱負などを伺います。


○プレーヤーとしてマスコミ取材に対して感じたこと
松岡:

プレーヤー時代は、1年間で10ヶ月ほど海外にいたので
それほど取材される機会はありませんでしたが、取材を受けたとき、
中にはとても話しやすい人がいたり、また逆に話しにくい人もいた。
例えば、勉強してこない人、間の悪い人、試合の後のその場の空気を読めない人とか・・・。
だから自分が、今度は取材する側にまわったとき、選手の集中を乱すとか、
選手の嫌がることをするのは避けたいと思っていた。


○スポーツキャスターとしてのこだわり
松岡:

取材することは、真剣勝負だと思います。まさに試合をするのと同じ。
現在、「報道STATION」では、ディレクターや作家さんなど
10人くらいでチームを組んでいる。
みんなの良さを全部集めた中で僕が代表として取材者と話している。
このチーム力こそが大切だと考えています。いかにみんなと仲良くなれるか。
そのためには、スタッフが伝え方に関して自分に「この伝え方では
視聴者には伝わらない」とかいろいろアドバイスしてくれることが必要で、
今はみんなに怒られてばかりです。
しかし、みんなからいろいろ指示してくれることが僕にとってはありがたいと思っています。



VTR(1)

松岡さんは毎週月曜、本番5時間前にテレビ朝日にやってきます。
まずは当日放送分のVTRチェック。「報道STATION」では
様々なスポーツの見所を視聴者に伝える松岡さん。
ポイントは赤鉛筆でメモをしながらのチェックです。
続いてスタジオで話す内容についてスタッフと打ち合わせ。
自分自身トップアスリートだっただけにスポーツ報道に対する
想いが強い松岡さん。自分からどんどん意見を出していきます。


○スポーツキャスターとしての失敗談
松岡:

いつも失敗ばかり。100パーセント良かった日はありません。
キャスターを担当した当初は言葉とか表現の仕方とか
あまり気にしていませんでした。失敗したときはものすごく落ち込みますけど、
そんな時は「自分はアナウンサーじゃないから」と自分で慰めています。
失敗を怖がらずに今までやってきて、今の自分がいる。
だから失敗を恐れたことはないですね。



VTR(2)

「報道STATION」でリハーサルが始まりました。
競技の魅力をどう伝えるか、それが腕の見せ所。
フィギュアスケートでは、見所の回転を見せるためにスタジオに回転盤を用意。
自ら回転して解説しようと試みましたが、なかなかうまくいきません。
「世界水泳」では何とビニールハウスを中継場所に作ってしまいました。
実は日本選手の特訓用のものを再現したのですが本番中は、暑いこと暑いこと。
さらに水泳の微妙なタッチの差を自分の体を使って表現、 また3枚のフリップを
三角錐にしてくるくる回してテンポ良く見せたりまさに伝え方にも松岡流のこだわりがあります。


○テニス以外のスポーツの勉強方法

松岡:

オリンピックのキャスターを初めて担当したとき、オリンピックの
すべての種目を体験してみようと思い、実際に体験した。
棒高跳びや高飛び込みなどはやってみてとても怖かった。
選手は実際に怖くないのだろうか?と疑問が浮かんできて、
そこから競技への興味が湧いてくる。
また自分で体験することにより自分の言葉で伝えることが出来る。


○取材するときに大切にしていること
松岡:

取材する選手の本心を聞くのが一番。選手の本心が出てくるまで
延々と突っ込みますから、僕の取材は選手にあまり好かれないかもしれません。
時々、選手が自分自身の思いをわかってない時があって、
そんな時、僕がいろいろ質問して突っ込むことで
「自分はこんなことを思っていたんだ」とあらためて気づいてくれることがあります。
そういう取材が出来ることが、僕が一番目指していることです。



VTR(3) 取材のこだわり

松岡さんの取材は初めて会うその瞬間が勝負。ゴルフ歴50年の大御所、
杉原輝雄プロの場合。取材場所に向かうため、走り出したところを直撃しました。
そして宮里藍の場合。取材場所に向かう宮里藍に対し、木陰に潜んでいた
松岡さんが背後から直撃。いきなり取材がスタートしました。


○取材するときのこだわり
松岡:

取材する前には、絶対、取材者には会いません。 事前に取材者に会って
質問する内容を伝えてしまうと本音を語ってくれませんから。
もちろん事前に取材者の本はすべて読んだり、引き出したいコメントを
選手が話してくれるように(元アナウンサーの)妻を相手に必死に練習しています。



VTR(4) ナレーションのこだわり

当日放送分のナレーションは、松岡さん自身が読んでいます。
ナレーション収録にはディレクターや放送作家などたくさんのスタッフが立ち会います。
スタッフが作成した原稿に対し、自分が取材して感じた想いを何とか盛り込もうと
スタッフと相談することが度々あるからです。
この日も放送時間ぎりぎりまで粘ってVTRが完成しました。


○ナレーションのこだわり
松岡:

「報道STATION」を担当し始めた当初は、ナレーションは読んでいませんでした。
スタッフにはずっとやらせてほしいとお願いしていました。
なぜかというと自分が取材してきたので自分が感じたことを自分の言葉で
伝えることが出来るからです。ナレーションを収録するときは、
原稿はあまり見ないでなるべく画面を見ながら話すようにしています。
だいたい普通の人の5倍くらいの時間がかかってしまいます。
家に子供が3人いますが、毎日絵本を読み聞かせをしながら
必死にナレーションの練習をしています。ところがうまく読めなくて、
同じ部分を何度も読んだりしているので妻にはよく怒られています。
僕はアナウンサーではないので間違えないようにきれいに読もうとは思いません。
誠実に伝えるほうが僕の想いを感じてくれると思いますから。
メインキャスターの古館伊知郎さんは、本番中や終了後に感想を言ってくれますが、
それはとてもありがたいことだと思っています。


○元気の秘密
松岡:

元気の秘密は特にありません。実際に大人しい時もあります。
ただ自分のイメージが、「元気」とか「熱い」と思われているので
人前に出ると自然に元気になれる。それは周りの人のお蔭かなと思っています。
また、僕は自分でいやになるほど気を遣ってしまいます。
例えば、現役を辞めたとき一番楽しみにしていたことは、
甘いものをたくさん食べることでした。でも実際には出来ませんでした。
次の日に大きなイベントや番組出演があったとき、前日から緊張し始めて、
思いっきり食べたら体調が悪くなるかもしれないとか、いろいろ考えてしまう。
でもそのことはテレビに対して勝負しているような感じで、楽しいことだと感じています。

○2007年の抱負

松岡:
3月18日から始まる「世界水泳メルボルン2007」のキャスターを担当するので
自分にとってのビッグイベントになると思っています。



キャスター 松岡 修造の注目選手(1)

松岡:
平泳ぎの北島康介選手が一番の注目。彼の生き様が好きです。
アテネオリンピックで金メダルを取ったとき、もう選手をやめてもいいのでは、
と思いました。彼が特に苦しんだ2年間、ずっと僕は取材してきました。
適当に「がんばります」とか言えばいいのに「モチベーションがあがらない、
やる気が起こらない」と北島選手は弱さを見せた。
どん底までいってもう落ちるところがないところまでいってしまった。
ところが去年のアジア大会で「初心に戻れた、絶対にやりたい」と
自分が本当は何をしたいのか、気づいたそうです。
そして北島選手にとってラッキーだったのは、ハンセン選手(米国)の
世界記録を目の前で見せつけられた。こんなに悔しいことはないと思います。
北島選手は必ずやってくれると思います。

キャスター 松岡 修造の注目選手(2)

松岡:
元シンクロ女王のヴィルジニー・デデューの復活に注目です。
彼女は2年前に引退しましたが、去年、「またやりたいという思いが出てきた。
今年の世界水泳にすべてを懸ける。やり残したことがある」と語っていた。
また違ったデデューが見れるということはみんなにとってとても幸せなことだと思います。


※「世界水泳メルボルン2007」は3月18日〜4月1日まで
テレビ朝日系列・BS朝日で独占放送されます。





番組では、テレビをご覧の皆さまからのお問い合わせ、ご要望をお待ちしています。

次回の放送は、来年1月28日(日)の予定です。